【資料1】薬剤耐性ワンヘルス動向調査報告書年次報告書2021(たたき台) (104 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_23261.html |
出典情報 | 国際的に脅威となる感染症対策関係閣僚会議 薬剤耐性ワンヘルス動向調査検討会(第9回 1/17)《厚生労働省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
農林水産省は全国の獣医学生を対象に意識調査を行った。調査は 2020 年 7 月から 2021 年 3 月にかけて薬
剤耐性に関する講義と併せて記述式のアンケート調査の形で行われ、8 大学 394 名(3 年生:108 名、4 年
生:257 名、5 年生:29 名)の学生から回答があった。なお、調査結果については、合わせて実施した講義
の影響を受けている可能性がある。
抗菌剤に関する質問(表 98)については、抗菌剤は「インフルエンザに効く」と答えた学生が全体の
4.8%であったのに対し、「細菌感染症に効く」と答えた学生が全体の 90.9%であり、学年が上がるにつれて
正しい知識をもつ学生が増加していることから、獣医学教育の中で抗菌剤に関する一定の知識を習得してい
ることが推察された。
動物分野の薬剤耐性対策について知っていること(表 99)としては、「薬剤耐性(AMR)対策アクション
プラン」や「動物分野と医療分野の連携」を選んだ学生が高い割合だったものの、まだ半数以上の学生には
認知されていないことが示された。また、現場で薬剤耐性対策を実践する上で重要な知識である、ワクチン
接種や飼養衛生管理の徹底による「感染機会の低減が薬剤耐性対策に繋がること」や「二次選択薬」を知っ
ている学生は 28.9~45.9%に留まっていた。
動物分野での薬剤耐性対策において獣医師は重要な役割を担うことから、獣医学生への抗菌剤の正しい知
識及び慎重使用に関する教育を引き続き継続していくことが重要である。
表 98 抗菌剤に関するイメージを選んでください(%)
風邪に効く
インフルエンザに効く
3 年生
4 年生
(n=108)
(n=257)
31.5
25.3
5 年生
(n=29)
20.7
全体
(n=394)
26.6
6.5
4.7
0.0
4.8
細菌感染症に効く
89.8
92.6
100.0
90.9
手術後の合併症予防に使われる
37.0
65.4
79.3
58.6
エサに混ぜる飼料添加物として使われる
59.3
50.2
65.5
53.8
6.5
10.1
0.0
8.38
野菜などに使う農薬に使われる
表 99 動物分野における薬剤耐性対策について知っていることを選んでください(%)
5 年生
3 年生
4 年生
(n=108)
(n=257)
38.0
48.2
27.6
43.9
29.6
29.2
75.9
32.7
14.8
25.3
13.8
21.6
25.9
31.1
20.7
28.9
35.1
44.8
37.9
41.6
動物分野と医療分野の連携
38.0
50.2
37.9
45.9
リスク評価に基づくリスク管理措置の決定
17.6
38.1
27.6
31.7
知らない
12.0
10.1
0.0
9.9
薬剤耐性(AMR)対策アクションプランが策定され、
実行されていること
第二次選択薬と呼ばれる抗菌薬があること
家畜分野における薬剤耐性モニタリング(JVARM)に
ついて
ワクチン接種による感染機会の低減が薬剤耐性対策に
繋がること
飼養衛生管理の徹底による感染機会の低減が薬剤耐性
対策に繋がること
103
(n=29)
全体
(n=394)