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緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業 報告書 (67 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_40123.html |
出典情報 | 緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業 報告書(5/10)《厚生労働省》 |
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4.調査結果のまとめ
(1)緊急避妊薬の販売の状況について
対象期間(約 2 か月間)においては、全都道府県において緊急避妊薬の服用希望者に対して販
売可否判断が行われており、解析対象とした 1,982 件のうち 92.6%(1,836 件)において販売可
と判断されていた。服用者の満足度は高く、面談した薬剤師の対応については 91.8%が「とても
満足」と回答した。また、薬剤師の説明の理解度は高く、「よく理解できた」が 99.8%を占めた。
3〜5 週間後のアンケートにおいても、
「今後、緊急避妊薬の服用が必要になったら、どうしたい
ですか」に対して「医師の診察を受けずに、薬局で薬剤師の面談を受けてから服用したい」との
回答が 82.2%を占めた。これらより、協力薬局での対応は概ね適切であり、購入・服用した人の
多くが満足していると考えられた。なお、薬剤師の説明については、服用者へのアンケートにお
いて「一部理解できなかった」が 3 件(0.2%)、連携産婦人科医の事後アンケートにおいては「薬
剤師の説明を理解してない」との回答が 1 件含まれていた。
販売可否判断において「販売可とするが受診が必要」は 6.0%であり、その主な理由は避妊指導
の必要性、性感染症の可能性であり、緊急避妊薬販売において薬剤師が産婦人科医につなぐ等の
連携は重要であると考えられた。また、
「販売不可」は 1.4%であり、購入せずに産婦人科受診を
選択したケース、服用の必要性がないことが判明したケース等が含まれていた。販売不可になっ
たケースの多くは、本人の納得が得られていることがうかがえた。なお、協力薬局の事後アンケ
ートにおいて、わずかではあるものの、連携産婦人科医と連携できないことがあったとの回答が
含まれていた。今後は、特に販売不可となった場合の産婦人科医との連携状況について引き続き
把握するとともに、適切な連携体制を構築するための方策を検討する必要がある。
本研究では、参考値とするため、医療機関を受診し協力薬局において緊急避妊薬の調剤を受け
た服用者に、販売可否判断を受けて購入した服用者と同じアンケート調査(服用直後と 3〜5 週間
後)を実施したが、いずれの項目も両者の回答分布は類似していた。
(2)可否判断のチェックリスト、リーフレット等の活用について
① チェックリストについて
チェックリストで判断に迷う項目、回答しにくい項目、改善すべき項目が「あった」と回答し
た協力薬局が約半数(48.3%)を占めたことから、チェックリストに改善が求められていること
がうかがえた。とくに、「妊娠の可能性」の判断においては、「もっとわかりやすくしてほしい」
「フローチャートなどへの変更」などを求める意見が多かった。また、チェックリストに具体的
に記載されていないこと(例えば、最終月経の量・期間についての判断、周期不整とする判断な
ど)について迷う場合があったと考えられた。改善すべき点の中には、事前質問票との対応を容
易にできるように改善を求める意見もあった。
以上のことから、販売可否判断を実施したもののうち、チェックリストのみで可否判断を行う
ことが難しい場合が含まれていたことがうかがえ、薬剤師による可否判断がより的確に実施でき
xix
(1)緊急避妊薬の販売の状況について
対象期間(約 2 か月間)においては、全都道府県において緊急避妊薬の服用希望者に対して販
売可否判断が行われており、解析対象とした 1,982 件のうち 92.6%(1,836 件)において販売可
と判断されていた。服用者の満足度は高く、面談した薬剤師の対応については 91.8%が「とても
満足」と回答した。また、薬剤師の説明の理解度は高く、「よく理解できた」が 99.8%を占めた。
3〜5 週間後のアンケートにおいても、
「今後、緊急避妊薬の服用が必要になったら、どうしたい
ですか」に対して「医師の診察を受けずに、薬局で薬剤師の面談を受けてから服用したい」との
回答が 82.2%を占めた。これらより、協力薬局での対応は概ね適切であり、購入・服用した人の
多くが満足していると考えられた。なお、薬剤師の説明については、服用者へのアンケートにお
いて「一部理解できなかった」が 3 件(0.2%)、連携産婦人科医の事後アンケートにおいては「薬
剤師の説明を理解してない」との回答が 1 件含まれていた。
販売可否判断において「販売可とするが受診が必要」は 6.0%であり、その主な理由は避妊指導
の必要性、性感染症の可能性であり、緊急避妊薬販売において薬剤師が産婦人科医につなぐ等の
連携は重要であると考えられた。また、
「販売不可」は 1.4%であり、購入せずに産婦人科受診を
選択したケース、服用の必要性がないことが判明したケース等が含まれていた。販売不可になっ
たケースの多くは、本人の納得が得られていることがうかがえた。なお、協力薬局の事後アンケ
ートにおいて、わずかではあるものの、連携産婦人科医と連携できないことがあったとの回答が
含まれていた。今後は、特に販売不可となった場合の産婦人科医との連携状況について引き続き
把握するとともに、適切な連携体制を構築するための方策を検討する必要がある。
本研究では、参考値とするため、医療機関を受診し協力薬局において緊急避妊薬の調剤を受け
た服用者に、販売可否判断を受けて購入した服用者と同じアンケート調査(服用直後と 3〜5 週間
後)を実施したが、いずれの項目も両者の回答分布は類似していた。
(2)可否判断のチェックリスト、リーフレット等の活用について
① チェックリストについて
チェックリストで判断に迷う項目、回答しにくい項目、改善すべき項目が「あった」と回答し
た協力薬局が約半数(48.3%)を占めたことから、チェックリストに改善が求められていること
がうかがえた。とくに、「妊娠の可能性」の判断においては、「もっとわかりやすくしてほしい」
「フローチャートなどへの変更」などを求める意見が多かった。また、チェックリストに具体的
に記載されていないこと(例えば、最終月経の量・期間についての判断、周期不整とする判断な
ど)について迷う場合があったと考えられた。改善すべき点の中には、事前質問票との対応を容
易にできるように改善を求める意見もあった。
以上のことから、販売可否判断を実施したもののうち、チェックリストのみで可否判断を行う
ことが難しい場合が含まれていたことがうかがえ、薬剤師による可否判断がより的確に実施でき
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