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参考資料4 厚生労働科学研究の成果に関する評価(令和5年度報告書) (35 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_31012.html |
出典情報 | 厚生科学審議会(第21回 2/3)《厚生労働省》 |
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令和5年度
免疫アレルギー疾患政策研究事業「成果に関する評価」
(73,947 千円)
1.研究事業の概要
本研究事業では、「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針」や、「リウマチ
等対策委員会報告書」に基づき、リウマチ・アレルギー疾患対策の施策に資する研究
を、「免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略」に基づいて実施することで、総合的な免疫
アレルギー疾患対策を推進するために必要な科学的基盤を構築する。10 か年戦略のう
ち、当事業では特に戦略2「社会の構築」において、免疫アレルギー疾患領域における
研究の現状を正確に把握し、疫学調査、研究者連携、臨床研究等を長期的かつ戦略的に
推進する。
2.研究事業の成果
具体的には、食物アレルギー関係の成果物として、①食物経口負荷試験の手引き
2023、②食物アレルギーの診療の手引き 2023、関節リウマチ関係の成果物として、関節
リウマチ診療ガイドライン 2024、若年性特発性関節炎患者支援の手引きが作成された。
また、令和4年度に作成された鼻噴霧薬、吸入薬の適切な使用を指導するための elearning 資材に対して、既存の指導教材との有効性の比較検証が行われた。さらに、免
疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略の前半5年間の実績を評価し、後半5年間に向けてど
のように研究を推進していくか、研究班報告書が作成され、令和6年度に、10 か年戦略
中間評価を行う基礎資料が作成された。
3.成果の評価
食物アレルギーの上記成果物は、主に都道府県アレルギー疾患医療拠点病院に患者を紹
介する立場にある医療機関の医師が参照し、専門診療に紹介を要するかどうか判断する
場面で活用できるよう想定されており、一般医療機関の医療提供体制の質の向上、診療
水準の均てん化に貢献した。関節リウマチ診療ガイドライン 2024 は、関節リウマチ患者
を診療する全ての医師、医療従事者が臨床現場で参照し、方針決定に寄与する知見がま
とめられており、関節リウマチ診療の水準向上に大きく貢献することが期待される。elearning 指導教材については、指導のための情報媒体が既存のテキストファイルではな
く、e-learning という情報媒体を活用することで、学習効果を向上させ、他の教材にも
横展開できる可能性もあり、重要性が高い。免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略の研究
班報告書では、本研究事業が所掌する研究分野全体を客観的かつ俯瞰的に把握して、ど
の分野の研究は順調で、どれが不調か、またその進捗に影響を与える要素が何かなど、
研究事業自体を評価するために十分な基礎資料であった。
4.改善すべき点及び今後の課題
食物アレルギーの研究は、順調に成果物も作成され、医療水準は高められているが、疾
病構造の変化は著しく、今後はナッツ類のアレルギーや、好酸球性消化管疾患などの食
物アレルギー類縁疾患、さらに成人の症例が増加しており、成人に対する医療提供体制
32
免疫アレルギー疾患政策研究事業「成果に関する評価」
(73,947 千円)
1.研究事業の概要
本研究事業では、「アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針」や、「リウマチ
等対策委員会報告書」に基づき、リウマチ・アレルギー疾患対策の施策に資する研究
を、「免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略」に基づいて実施することで、総合的な免疫
アレルギー疾患対策を推進するために必要な科学的基盤を構築する。10 か年戦略のう
ち、当事業では特に戦略2「社会の構築」において、免疫アレルギー疾患領域における
研究の現状を正確に把握し、疫学調査、研究者連携、臨床研究等を長期的かつ戦略的に
推進する。
2.研究事業の成果
具体的には、食物アレルギー関係の成果物として、①食物経口負荷試験の手引き
2023、②食物アレルギーの診療の手引き 2023、関節リウマチ関係の成果物として、関節
リウマチ診療ガイドライン 2024、若年性特発性関節炎患者支援の手引きが作成された。
また、令和4年度に作成された鼻噴霧薬、吸入薬の適切な使用を指導するための elearning 資材に対して、既存の指導教材との有効性の比較検証が行われた。さらに、免
疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略の前半5年間の実績を評価し、後半5年間に向けてど
のように研究を推進していくか、研究班報告書が作成され、令和6年度に、10 か年戦略
中間評価を行う基礎資料が作成された。
3.成果の評価
食物アレルギーの上記成果物は、主に都道府県アレルギー疾患医療拠点病院に患者を紹
介する立場にある医療機関の医師が参照し、専門診療に紹介を要するかどうか判断する
場面で活用できるよう想定されており、一般医療機関の医療提供体制の質の向上、診療
水準の均てん化に貢献した。関節リウマチ診療ガイドライン 2024 は、関節リウマチ患者
を診療する全ての医師、医療従事者が臨床現場で参照し、方針決定に寄与する知見がま
とめられており、関節リウマチ診療の水準向上に大きく貢献することが期待される。elearning 指導教材については、指導のための情報媒体が既存のテキストファイルではな
く、e-learning という情報媒体を活用することで、学習効果を向上させ、他の教材にも
横展開できる可能性もあり、重要性が高い。免疫アレルギー疾患研究 10 か年戦略の研究
班報告書では、本研究事業が所掌する研究分野全体を客観的かつ俯瞰的に把握して、ど
の分野の研究は順調で、どれが不調か、またその進捗に影響を与える要素が何かなど、
研究事業自体を評価するために十分な基礎資料であった。
4.改善すべき点及び今後の課題
食物アレルギーの研究は、順調に成果物も作成され、医療水準は高められているが、疾
病構造の変化は著しく、今後はナッツ類のアレルギーや、好酸球性消化管疾患などの食
物アレルギー類縁疾患、さらに成人の症例が増加しており、成人に対する医療提供体制
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