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【参考資料3-2】ポリオウイルスに対する緊急時対応計画(案)[1.3MB] (18 ページ)
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公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_54655.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 感染症部会(第94回 3/26)《厚生労働省》 |
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1.2.3 事案3:PEF からのポリオウイルスの漏出
本事案は、PEF において誤ってポリオウイルス含有液を実験室内の流しに廃棄すること、配管や排水
設備の不具合等により、ポリオウイルスを含む排水が河川に漏出し、さらには当該河川を通じて海域へも
漏出したことを想定している。PEF をはじめ、事案発生後の各関係機関の対応内容及びその流れは以下
のとおりとする。
①
初動対応
PEF は、GAP により策定が求められている PEF の緊急計画に沿って、PEF における事案発生後、
PEF 内で事案の把握・応急の措置(ポリオウイルスの追加漏出の阻止、漏出量の確認、適切な消毒
等の実施等)を行う。
本事例は施設からのポリオウイルス漏出事例を想定しており、初期リスク評価のために必要な以
下の情報の把握が重要。
漏出したポリオウイルス型(WPV・VDPV、血清型)。
ポリオウイルス漏出事故の際の作業状況と作業者の確認。誤ってポリオウイルス含有液を実験室内
の流しに廃棄した場合には、当該作業者がばく露・感染した可能性を否定できないことに留意する。
流しからの排水経路の確認と排水への接触リスクを低減する対策の導入の有無(漏出後できるだけ
迅速に対応する必要あり)。
②
報告及び調査
PEF は、事案の把握・応急の措置後、直ちに国及び地方公共団体へ報告する(「2 報告基準」)。
PEF から報告を受けた都道府県の健康危機管理部門(感染症)は、国及び JIHS、都道府県及び
市町村間の情報共有や対応に関する調整を行う体制を整備する。
国は、PEF 及び都道府県からの報告を踏まえ、直ちに緊急対応チームを招集し、現地派遣に向け
た調整を開始する 。また、厚生労働省を中心に情報を共有するとともに、WHO 対応等関連する部局
や関係省庁等と連携し、 IHR に基づく WHO への通報及び NCC 等への報告の必要性について検討
する。
③
リスク評価
PEF は、PEF の施設内及びその周辺のリスク評価について、国及び JIHS 並びに地方衛生研究所
等の指導を受け実施する。
緊急対応チームの初動調査の報告を踏まえ、国及び JIHS は PEF が所在する地方衛生研究所等
と連携し、PEF が行うリスク評価(「3 リスク評価」)を支援する。
地方衛生研究所等は、河川・海域等のリスク評価について、JIHS の支援を受け実施する。
④
対策の企画と実施
調査対象や検査の優先度についてはリスク評価を踏まえて判断することが重要。PEF は、リスク
評価結果に基づき、ウイルスの漏出範囲を特定するため、ウイルスが漏出したと想定される施設排
水経路ついて緊急の環境水調査(「5 検査」及び「9 サーベイランスの強化」)を実施する。また、
PEF の所在する地方公共団体は、積極的疫学調査の一環として、河川や海域についても環境水サ
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本事案は、PEF において誤ってポリオウイルス含有液を実験室内の流しに廃棄すること、配管や排水
設備の不具合等により、ポリオウイルスを含む排水が河川に漏出し、さらには当該河川を通じて海域へも
漏出したことを想定している。PEF をはじめ、事案発生後の各関係機関の対応内容及びその流れは以下
のとおりとする。
①
初動対応
PEF は、GAP により策定が求められている PEF の緊急計画に沿って、PEF における事案発生後、
PEF 内で事案の把握・応急の措置(ポリオウイルスの追加漏出の阻止、漏出量の確認、適切な消毒
等の実施等)を行う。
本事例は施設からのポリオウイルス漏出事例を想定しており、初期リスク評価のために必要な以
下の情報の把握が重要。
漏出したポリオウイルス型(WPV・VDPV、血清型)。
ポリオウイルス漏出事故の際の作業状況と作業者の確認。誤ってポリオウイルス含有液を実験室内
の流しに廃棄した場合には、当該作業者がばく露・感染した可能性を否定できないことに留意する。
流しからの排水経路の確認と排水への接触リスクを低減する対策の導入の有無(漏出後できるだけ
迅速に対応する必要あり)。
②
報告及び調査
PEF は、事案の把握・応急の措置後、直ちに国及び地方公共団体へ報告する(「2 報告基準」)。
PEF から報告を受けた都道府県の健康危機管理部門(感染症)は、国及び JIHS、都道府県及び
市町村間の情報共有や対応に関する調整を行う体制を整備する。
国は、PEF 及び都道府県からの報告を踏まえ、直ちに緊急対応チームを招集し、現地派遣に向け
た調整を開始する 。また、厚生労働省を中心に情報を共有するとともに、WHO 対応等関連する部局
や関係省庁等と連携し、 IHR に基づく WHO への通報及び NCC 等への報告の必要性について検討
する。
③
リスク評価
PEF は、PEF の施設内及びその周辺のリスク評価について、国及び JIHS 並びに地方衛生研究所
等の指導を受け実施する。
緊急対応チームの初動調査の報告を踏まえ、国及び JIHS は PEF が所在する地方衛生研究所等
と連携し、PEF が行うリスク評価(「3 リスク評価」)を支援する。
地方衛生研究所等は、河川・海域等のリスク評価について、JIHS の支援を受け実施する。
④
対策の企画と実施
調査対象や検査の優先度についてはリスク評価を踏まえて判断することが重要。PEF は、リスク
評価結果に基づき、ウイルスの漏出範囲を特定するため、ウイルスが漏出したと想定される施設排
水経路ついて緊急の環境水調査(「5 検査」及び「9 サーベイランスの強化」)を実施する。また、
PEF の所在する地方公共団体は、積極的疫学調査の一環として、河川や海域についても環境水サ
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