よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


【参考資料3-2】ポリオウイルスに対する緊急時対応計画(案)[1.3MB] (38 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_54655.html
出典情報 厚生科学審議会 感染症部会(第94回 3/26)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

7.

洗浄・消毒等

7.1.

洗浄・消毒の目的及びポリオウイルスの不活化について
洗浄・消毒の目的は、有機物などウイルスの不活化に影響を与える物質を除去し、二次感染、感染拡

大を起こさないことである。
ポリオウイルスの感染経路としては、主に感染者の便等を介しての経口感染であることから、自宅や
医療機関における主な消毒対象は、患者の便で汚染された可能性のある箇所(トイレ、水道ノブ、リネン
など)である。また、汚染された可能性のある箇所(食器など)も消毒すること 22。
湿潤な環境という条件下にある臨床検体若しくは環境検体のポリオウイルスは、実験室の冷凍庫 (20℃未満) では無期限に、冷蔵庫では数ヶ月、周囲温度のベンチトップでは数週間生存するとされている
が、以下の処置により不活化が可能である。
・ 乾燥
・ 遊離塩素を含む消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム等)
・ 高温(50℃以上): 60℃で1時間、70℃で 10 分間、オートクレーブ、焼却
・ 紫外線
※ポリオウイルス不活化効果については、各消毒薬の添付文書を参照すること。
なお、滅菌に関する取扱いについては、「感染症法に基づく消毒・滅菌の手引きについて」(令和4年3
月 11 日健感発 0311 第8号厚生労働省健康局結核感染症課長通知)22も適時参照すること。
7.2.

汚染箇所に応じた洗浄・消毒方法



ポリオウイルスにばく露した皮膚等
ばく露した場合、まずは拭き取り、洗浄、消毒を行う。洗浄は、一般的には水道水で 15 秒すすぎ、ポピド

ンヨードを含む薬用石鹸で 10 秒以上こすり洗いを行い、水道水で 15 秒すすぐことである。消毒は、洗浄
剤含有ポビドンヨードや手指であれば速乾性手指消毒薬が適している。


医療機関・自宅等
ポリオウイルスに対する環境中の消毒については、次亜塩素酸ナトリウム、グルタルアルデヒド溶液、

ホルムアルデヒド溶液又は洗浄剤含有ポビドンヨードが有効である。一般的に多用されている次亜塩素酸
ナトリウムを用いた消毒方法として、留意点を以下に示す。
・布類は、0.5%次亜塩素酸ナトリウムに少なくとも 15 分間浸し、有機物が付着した布類は適切に消毒
する。
・汚染された床など水平表面の汚染を除去する場合は、0.5%次亜塩素酸ナトリウムを染み込ませた不
織布などで拭き取る。特に汚染が著しい表面には、全体に十分な溶液をかけ、20 分間放置し、その後、
雑巾等で拭き取る。
・使用した雑巾やモップ、汚染除去の担当者が着用した防護服・防護具(マスク、手袋、ガウンなど)等は
滅菌又は焼却を行う。


トイレ、洗面所、浴室

ばく露者や感染者の使用するトイレは、一般排水(下水)に流さないよう、簡易トイレ等を使用し、便は回
22

感染症法に基づく消毒・滅菌の手引き(令和4年3月 11 日健感発 0311 第8号厚生労働省健康局結核感染症課長通知)
https://www.mhlw.go.jp/content/000911978.pdf

38