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別紙1○1 患者申出療養に係る新規技術の科学的評価等について (14 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000203222_00021.html
出典情報 患者申出療養評価会議(第36回 12/22)《厚生労働省》
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8. 3.1.1.に「北海道大学病院では 2019 年 8 月から 2021 年 7 月までに 25 例の 20 才以下の症例に
対しがん遺伝子パネル検査を施行し、そのうち BRAF V600 変異を認めたのは膵腺細胞癌の 1 例と
Pilocytic astrocytoma の 1 例であった。」とあります。北海道大学では 1 年に 1 例程度しか対象症例
が無いということは、多くの症例を他施設からの紹介に期待することになります。遠方からの患者の
場合、重篤な副作用や、病状が急変したときに、対応できる施設が居住地域に必要だと思います。
おそらく紹介元の病院がそのような役割を果たすことになると思いますが、そのような施設には本剤
の特性など本研究に対する理解が必要だと思います。また、北海道大学病院との緊密な連携体制
も必要だと思いますが、これら点に関する記述が欠落しているのではないでしょうか?
【回答】
国内の小児がんの発生数は年間 2,000~2,500 例と少なく、全国の小児血液・がん専門医が JCCG
(Japan Children’s Cancer Group) を通じて連携し診療しています。その中でも、紹介元と想定されるが
ん遺伝子パネル検査を出検する施設の小児血液・がん専門医等の専門医師は、小児の固形腫瘍に精
通し、一定の診療経験を持つ医師となります。
紹介元医師と患者・家族の相談のもとで申し出がなされることが想定され、研究者は紹介前に当該医
師との情報共有を行います。紹介元の施設が遠方の場合、予め計画書を紹介元医師ならびに施設と共
有し、予想される有害事象や併用制限および禁止薬などについて周知します。遠方からの患者に重篤
な副作用が出現した時や病状が急変した時には、まず紹介元施設が必要な対応を行い、速やかに当院
研究者に連絡を頂く体制を構築します。研究者は、紹介元医師と有害事象の Grade を含め詳細な情報
共有を行い、当院を受診する必要性などを判断します。
なお、遠方からの通院の場合、特に有害事象に配慮すべき治療開始から 5 週目までの期間について
は、原則、当院入院または札幌市内滞在で実施する予定としておりました。
以上の内容を、研究計画書 8.6.17 と 13.1、および説明文書・アセント文書に明記しました。

9. 単施設では登録が難しいように思われる。児童が長期にわたって遠方に通院することにも無理が
あるのではないか。日本の5~6 か所の拠点病院で共同で行うことが現実的ではないか。
【回答】
遠隔地から紹介された患者については、研究について問い合わせを受けた際には主治医との情報共
有、保護者・患児との面談を繰り返し、参加に伴う利益・不利益、費用の負担や北海道特有の事情や当
院の環境などについて説明し、患者が通院可能か十分検討します。患児家族の滞在施設や札幌市小
中学校の分校を院内に有するなど治療に求められる療養環境がすでに整備され、希望に応じて利用で
きる環境となっています。
単施設で実行することは、前述の安全性の管理体制のみならず、患者申出療養を実施する費用で患
者負担(研究事務局、CRC、データマネージャー、モニタリング等)が生じる点や、上記の療養環境がす
でに整備されている点を踏まえ、当該研究の実行可能性を優先に総合的に考慮した判断となります。ま
た、すでに製販企業と薬剤提供に係る契約の相談を進めていますが、当該契約締結には 2−6 ヶ月の時
間を要します。現時点では、製販企業側で多施設共同研究を対象とする研究計画に対しての薬剤提供
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