よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


別紙1○1 患者申出療養に係る新規技術の科学的評価等について (9 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000203222_00021.html
出典情報 患者申出療養評価会議(第36回 12/22)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

以上より、小児患者においても、BRAF V600E 変異陽性の固形腫瘍に対して、臓器横断的に同併用
療法の効果が期待されると考えました。
また、海外では造血器腫瘍や中枢神経腫瘍を含めた小児の悪性腫瘍 3,633 人中,BRAF V600 変異
陽性腫瘍は、造血器腫瘍 10 人と脳腫瘍 62 人に加え、それ以外の固形腫瘍も 17 例(0.47%)に認めたと
いう報告があります 11)。17 人の疾患の内訳は悪性黒色腫 10 人,甲状腺乳頭癌 4 人,横紋筋肉腫 1
人,腺房細胞癌 1 人,漿液性癌 1 人でした。北海道大学病院では 2019 年 8 月から 2022 年 11 月まで
に 42 人の 15 才以下の小児患者に対しがん遺伝子パネル検査を施行し,そのうち膵腺房細胞癌の 1
人と低悪性度神経膠腫(Pilocytic astrocytomta)の 1 人に BRAF V600E 変異を認めました。現在、本邦
における小児のがん遺伝子パネル検査は年 300 名程に実施されており、脳腫瘍以外の BRAFV600E
陽性固形腫瘍の患者も年 4 人ほど発生すると予測されます。当院へはこれまで 5 名程の対象患者の相
談があり、脳腫瘍以外の患者は端緒となった当院の膵腺房細胞癌患者1名ですが、全国からの相談が
あるため、一定数の脳腫瘍以外のニーズがあると考えております。
以上より、対象患者を脳腫瘍以外の固形腫瘍に拡大しました。
*NCI(National Cancer Institute) Dictionary of Cancer Terms でも固形腫瘍の治療薬として FDA により
承認された薬剤は臓器横断的に投与されることが推奨され、現在 14 の薬剤が指定されている。
1) Prescribing information of Tafinlar (dabrafenib).
https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2022/202806s022lbl.pdf
2) Prescribing information of Mekinist (trametinb).
https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2022/204114s024lbl.pdf
3) Geoerger B, et al. J Clin Oncol. 2022; Online ahead of print.
4) Accelerated approval for Tafinlar (dabrafenib)
5) Accerlerated approval for Mekinist (trametinb)
6) FDA D.I.S.C.O. Burst Edition: FDA approval of Tafinlar (dabrafenib) in combination with Mekinist
(trametinib) for unresectable or metastatic solid tumors with BRAF V600E mutation.
https://www.fda.gov/drugs/resources-information-approved-drugs/fda-disco-burst-edition-fdaapproval-tafinlar-dabrafenib-combination-mekinist-trametinib
7) Obasaju P, et al. Cold Spring Harb Mol Case Stud. 2020;6:a004820.
8) Busch E, et al. Cold Spring Harb Mol Case Stud. 2020 25;6:a005553.
9) Cramer S, et al. JCO Precis Oncol. 2020;4:801-805.
10) Eckstein OS, et al. Blood. 2019;133:1691-1694.
11) Rankin, et al. Oncologist. 2021;26:e153-163.

3

9