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「医療保険制度の将来構想の検討のための調査研究Ⅰ(制度の変遷と将来構想の検討)検討委員会報告書」 (14 ページ)

公開元URL https://www.kenporen.com/press/
出典情報 医療保険制度の将来構想の検討のための調査研究Ⅰ(5/17)《健康保険組合連合会》
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3.

その時、健保組合に求められる
役割はなにか

人口構成の変化とともに、加入者像も変化する。また、今後、デジタル化も一層進展する。
こうした変化のなかで、健保組合は、ウェルビーイング(well-being)に貢献する観点からも、事業
主と連携して働き方の多様化に対応した加入者サービスの充実を目指すために、運営体制の強化を
図る必要がある。
さらに、DX を通じて、保険者機能の新たな可能性を見出し、健保組合の強みとしていくための体制
整備が求められる。そのために、データ分析・活用を通じて、保険者としての政策提言力を強化する。

考えられる具体的な方策・提案
(加入者サービスの充実等)

◆ 医療・健康データ分析と働き方の多様化を踏まえ、個人最適化したサービスの提供

まず、高齢就労者、女性就労者の増加といった加入者像の変化を踏まえた加入者の健康保持・増進に
努める。そのために、情報プラットフォームの構築・活用、ビッグデータの活用により、加入者に対して
個別最適化されたサービスの提供を図る。
また、加入者の利便性を向上させるため、各種申請受付、情報提供、ヘルスリテラシー向上のための
取り組みなど、マイナポータルを利用した健保組合と加入者の双方向の迅速なコミュニケーションを促進
するとともに、データ連携による事業主とのコラボヘルスを展開し、企業が実施する健康経営に対する
支援を強化する。

◆ 健保組合とかかりつけ医のコラボレーションによる加入者へのサービス提供

次に、健保組合は、加入者に対して、かかりつけ医(地域連携グループなど含む)との特別な契約にも
とづき、質が保証された保険診療・保健サービスや各種情報の提供を行う。

(新たな役割を担うための体制強化)
以上に述べてきたような新たな役割を担うためには、健保組合は、その体制を強化することが必要で
ある。そのために、現行の適用・給付業務の標準化・効率化と事務の共同化を進め、業務を保健事業へシ
フトさせることで、保険者機能をさらに強化していく。また、組合業務へのDX導入のために、デジタル技術
に精通した人材を確保し、育成する。
このほか、新たな合併の選択肢、設立認可基準の見直しと存続基準の設定等、健保組合の規模のあり
方等についての検討を進めていく。

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