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「医療保険制度の将来構想の検討のための調査研究Ⅰ(制度の変遷と将来構想の検討)検討委員会報告書」 (17 ページ)

公開元URL https://www.kenporen.com/press/
出典情報 医療保険制度の将来構想の検討のための調査研究Ⅰ(5/17)《健康保険組合連合会》
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検 討委員の主なご意 見
● 昔も診療報酬は全国一本であったわけではなく、1963 年までは地域差があっ
たが、医療機関でも患者の奪い合いがあったのも事実。医師や看護師の賃金
そのものに影響を及ぼすこともあるので、地域別診療報酬については丁寧な
議論が必要だ。
● 地域医療構想に関しては、都道府県の権限を強化したうえでの保険者機能の話
が出てくるのだが、本当に都道府県が権限を行使できるのか疑問である。
● 地域医療構想で都道府県の権限を強化できるのかとかいうことはこれまでも
ずっと言われており、一つ一つの案について問題を指摘せよと言えば 10 も
100 も出てくると思うが、どういう風にすれば被用者保険の価値が未来へ持続
できて、かつそのために医療保障のあり方がどうあればいいのかという、見せ
方の部分は工夫されるといいと思う。

【保険外併用療養費制度/選定療養のあり方】
● 保険給付範囲の一部縮小で OTC 類似薬が挙げられているが、成分から考えて
これは OTC 類似薬だけどこれらの部分は除外していいのではないか。特定の
適応はそのまま医療保険に残すという考え方、あるいはデフォルトでいったん
除外するけれど、適応によっては医療保険でそのまま使えるようにする、と
いった、もう少し精緻化した議論ができるのではないか。
● 保険給付範囲の一部縮小、負担の一部増加、アクセスコントロールとなると、
どれも痛みを伴うものになるので、なぜそこまで痛みが必要なのかを丁寧に
共有していかないと、財源的なものから考えていると思われてしまう。
● 保険適用については、収支のバランスが取れる限りとし、それ以外については、
保険外で併用するか、あるいはフランスやオーストラリアのように 2 階建ての
保険制度といった仕組みも考えていくというのもあるのではないか。
● 高額な薬剤や技術を保険収載すること自体が価値判断を含む話であり、
「混合

診療」を認める以前に、こういった議論が必要ではないか。

保険料賦課のあり方
● 金融資産や不動産など資産にも様々なものがあるなかで、資産があったと
しても厳密に可処分できない。不動産まで公的医療保険における賦課ベー
スに加えることに疑問を感じる。

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