よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


資料1_具体的研究事項と横断的研究事項について (13 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33877.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第12回 6/28)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

(2)アンメットメディカルニーズに応える新規薬剤開発に関する研究
構成員・参考人からの事前提出意見一覧③
現状と課題
14

15

16

17

18

19

今後の研究の方向性

現在の前臨床モデルの臨床予見性には動
物からヒトへの腫瘍・薬剤応答性の予測
性に課題があり、臨床試験を実施する上
でのハードルとなっている。

探索的臨床試験をアカデミア・企業で推進し、バイオロジーのより深い理解と、
得られた臨床での知見を社会実装するためのリバーストランスレーショナル研究
が必要である。
例えば、患者検体を用いた治験薬投与前後の患者の腫瘍・薬剤応答性の解析研究
や腫瘍そのものを使ったex vivo評価系構築研究、生体模倣システム(MPS)研
究、AI活用によるヒト予測性の向上などを推進し、非臨床研究と臨床研究の両
面からのアプローチにより患者の腫瘍と薬剤応答性の評価を高めることが必要で
ある。
そのためには、産学の研究人材の交流により非臨床研究と臨床研究の橋渡しを促
進する仕組みや拠点整備等の持続性のあるエコシステムが必要と考えられる。
新たな創薬モダリティの研究開発が進ん
イノベーションの速やかな社会実装に向けて、新モダリティの臨床開発・品質管
でいるが、イノベーションを社会実装す
理などに関する新しいガイドラインを速やかな整備が重要である。
るためのガイドライン策定が進んでいな
例えば、再生医療等製品における生物由来原料基準の運用などに関する新ガイド
い。
ラインの策定が挙げられる。
新薬開発のハードルはますます高くなり、 薬剤そのものの開発のみならず、副作用の低減や薬の効果を最大限引き出すこと
1製剤あたりの開発費も高騰を続けてい
をめざしたデリバリー技術の開発にも取り組んではどうか。新薬だけでなく既存
る。
薬の付加価値もより高めることができる、費用対効果の高い開発につながるので
はないか。
免疫チェックポイント阻害剤など免疫療
免疫チェックポイント阻害剤をはじめとする免疫系に寄与する薬剤の効果を増強
法が今後ますます進展していくが、その
させ、副作用小さく全身に抗がん効果を発揮させ治癒させる方法の研究開発にも
効果が限られるケースがある。
取り組むべき。
身体的・精神心理的な苦痛に関する仕組
しびれや痛み、爪の黒ずみ、放射線後の皮膚のただれ、脱毛など支持療法・緩和
みの解明、特に脱毛に関するものなどは
治療でまだまだ足りないものが多い。これらの副作用を避ける、耐えられないた
研究が進んでいない。
めに必要である治療ができない人も多い。また、心毒性のもので再使用や生涯量
が決まっている薬剤もあり、このあたりも解明する研究が必要なのでは?
り患率の高いがん種においても個別化が
進んでいるが、転移などした場合、より
精緻に遺伝子検査をして、薬を探す、寛
解・治癒を目指すニーズがある。

臓器ごとに遺伝子を確認してその変異に応じた薬剤を変更する研究と遺伝子変異
が同じであればがん種を問わず薬剤を使う研究をより加速させる必要がある。薬
が認可されても届かないのはもったいない。
13