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資料1_具体的研究事項と横断的研究事項について (18 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33877.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第12回 6/28)《厚生労働省》
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(4)新たな標準治療を創るための研究
これまでの成果の例
AMED評価

• 質の高い臨床試験を数多く支援し、成果が着実に蓄積されつつありガイドラインへの掲載も進んでいる。
• 支持・緩和領域における臨床研究の方法論や評価指標の確立を目的とした試験が実施され、研究推進のための基盤整備が進んでいる。

後半5年間での成果の例

• シスプラチンを含む高度催吐性化学療法による化学療法誘発性悪心・嘔吐の予防に対する標準制吐療法+オランザピンの有効性と安全
性を比較する二重盲検プラセボ対照第3相ランダム化比較試験(静岡がんセンター 安部 正和)
抗がん剤の治療による悪心(吐き気)・嘔吐(吐くこと)を抑える新たな制吐療法の有用性を、医師・薬剤師主導の第Ⅲ相ランダム化
比較試験:J-FORCE試験(J-SUPPORT 1604)で明らかにした。抗がん剤治療による悪心・嘔吐の新しい制吐療法 標準制吐療法を上
回る試験結果となった。
• MAPKシグナル抑制が誘導するフィードバック機構の不均一性解明と制御に基づくKRAS/BRAF変異腫瘍に対する新規治療開発(金沢
大学 矢野 聖二)
日本人の肺がんには、EGFRやKRAS、BRAFなどの遺伝子異常がぞれぞれ20%、5%、1%程度にみつかり、それぞれの遺伝子異常に対
する分子標的薬が効果を発揮する。しかし、一部のがん細胞が抵抗性細胞として生き残り、1年から数年後に耐性のがんとして再発す
る。本研究でEGFR変異肺がんにおいて行った付随研究で、分子標的薬オシメルチニブにさらされた腫瘍細胞の一部が抵抗し生き残るメ
カニズムを解明した。そのメカニズムから、オシメルチニブに短期間IGF-1R阻害薬を併用することで腫瘍を消失させ、治療を止めても
再発をほぼ完全に防げることが見込まれ、将来、肺がんを根治させる治療につながるものと期待される。
• 乳がん患者の再発不安・恐怖に対するスマートフォン問題解決療法および行動活性化療法の有効性:無作為試験(名古屋市立大学 明
智 龍男)
スマートフォンで遠隔的に臨床研究に参加できる分散型臨床試験の基盤を患者市民参画で開発し、認知行動療法のアプリを用いて、世
界で初めて、乳がん患者の再発に対する恐怖感を軽減することに成功した。
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