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資料1_具体的研究事項と横断的研究事項について (41 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33877.html
出典情報 今後のがん研究のあり方に関する有識者会議(第12回 6/28)《厚生労働省》
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(9)各柱にまたがる「横断的事項」について

⑤ AI等新たな科学技術

これまでの成果の例
AMED評価

• 近年、AIやウェアラブル機器等の科学技術が急速に発達し、様々な分野で実用化が進められているところ、臨床情報や病理画像情報等
のAIを用いた超音波診断や内視鏡検査等の画像診断の支援に関する研究開発が増えており、一部、製造販売承認を得るなど成果も出て
きている。

後半5年間での成果の例

• がん病理組織情報の構造化によるがん精密医療の均てん化(東京大学 石川 俊平)
近年画像認識の分野で優れた性能を発揮している深層学習技術を用いて、病理組織画像の特徴を捉える数値化技術の開発を行った。が
んは、単一の細胞を起源に持ち、同じ性質を持つ細胞が増殖する疾患であるため、がんの病理組織画像は明確な「かたち」を持つ犬や
猫などの一般的な画像とは異なり、模様(テクスチャ)のようなものと考えられる。そこで、絵画の画像から描かれている「対象物」
と「画風」とを分離するのに用いられる「バイリニア畳み込みニューラルネットワーク」という特殊な深層ニューラルネットワークを
用いて病理組織画像をディープテクスチャと呼ばれる1024次元の数値ベクトルに変換したところ、がんの組織学的特徴が極めてよく表
現されることを見いだした。使用するニューラルネットワークの構造やパラメータによってその性能が異なるため、数値と病理医の評
価を比較して検証を行った結果、病理組織像の評価に最適なネットワークと層の組み合わせを見出した。
• 生体多光子励起イメージング技術を利用した新規低侵襲・高解像度がん診断装置の開発(大阪大学 石井 優)
生体イメージング技術の応用により、ヒトの組織を体から切り取ったり染色したりせずに、生きたままのヒト組織が3次元で可視化でき
る観察技術を開発した。また、観察技術と、人工知能(AI)による画像解析を併用することで、従来の診断法よりも「傷つけずに」
「迅速」「定量的」な子宮頸がんの診断が実現可能になった。子宮頸がんを含む様々ながんを「切り取らずに」「その場で」診断でき
る医療機器の開発、発展途上国など病理医を含む医療専門職が少ない地域へ向けて、IoTを介したがん組織診断の提供による貢献に期待
される。

• 深層学習アルゴリズムを活用した大腸内視鏡用診断支援プログラムの実用化研究(東京慈恵会医科大学 炭山 和毅)
大腸内視鏡画像情報からAIを用いて大腸ポリープ候補の検出を支援するソフトウェアをプログラム医療機器として薬事承認を取得した。
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