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【資料3-3】新型コロナワクチン 心筋炎関連事象の安全性評価について(健康局及び医薬・生活衛生局 の説明資料) (22 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24538.html
出典情報 医薬品等行政評価・監視委員会(第7回 3/18)《厚生労働省》
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一般社団法人日本循環器学会提出資料
ウイルス感染に伴う心筋炎・心膜炎の臨床像
細菌やウイルスなどの感染によって心筋に炎症が急性発症する疾患が急性心筋炎で
ある。 多くの急性心筋突は、 かぜ様症状 (悪寒・発熱・頭痛・筋肉痛・全身俺豆感) や
食思不振・悪心・吐下痢などの消化器症状が先行し、 その後は数時間から数日の経過
で心不全徴候 (出現頻度 70%%) ・心膜刺激による胸痛 (出現背度 44%) ・不整脈 (出現
頻度 25%) が出現することがある。 発病初期に心肺危機に陥るものが劇首型心筋炎で
ある。 胸痛・息切れ・動企を星して来院したら、 心電図・トロポニン・C反応性タンパ
ク質や赤血球沈降速度など炎症マーカーの検査を行い、それらが正常なら心筋炎は否
定できる。
急性心筋炎に対する治療介入は、 原因に対する介入・自然軽快までの血行動態維持・
衝症性物質による心筋機能抑制回壁である。劇症型ではない急性心筋炎は、秋症期が
1-2 週間持続した後に回復期となるため、入院による安静と、バイタルサインや心電図・
心エコー図・心筋トロボニン値などの注意深い経過観察を行う。急性心筋炎が改善し
て過辻できた場合の遠隔期死亡は少数で予後良好である。
細菌やウイルスにより心職周囲の膜である心膜に炎症が急性に起こる疾患が急性心
膜炎である。 急性心嘆炎では、 胸痛が起こるとともに、心膜液が過剰に増えて心職を圧
迫しポンプ作用を悪くする心タンポナーデが起こることがある。 しかし、ウイルス感
染症による急性心膜炎は一時的に胸痛を伴うが、長く続くことは極めて稀である。
新型コロナワクチンによる心筋・心筋症の頻度は低い
すでに 3 億 2 千万人がワクチン摂取している米国では、30 歳以下の若者の
PfizeyBioNTech かModema の新型コロナワクチン接種後の心筋炎・心冊炎は 47 例 (顕
度 0.0005%) 報告され、 ほとんどは完全に回復している。 300 万人超が PfizeyBioNTech
の新型コロナワクチン接種済みのイスラエルでは、心筋炎の報告が273 例 (顔度0.006%)
で、米国と同様に多くは 2 回目の接種後で、主に 16~19 歳の若い男性に認められた。
若年者で無症状の新型コロナウイルス感染合併症としての心筋炎・心膜炎がある
注目すべきことに、新型コロナウイルス感染の合併症と して急性心筋炎が報告され
ている。 平均年齢 19 歳の米国のアスリートで新型コロナウイル感染者 1297 人におい
て、2.3%にあたる 37 人が無症状あるいは軽症の心筋笑を認めた 474 Cr 2020
年9 月)。したがって、若年者では新型コロナウイルス感染により無症状の心筋症を発
症する危険があり、新型コロナウイルス感染による心筋症は新型コロナワクチン接種
後に発症する心筋症よりも頻度としてはるかに高い。
新型コロナワクチン接種後に発症することが懸念されている軽度の心筋炎・心膜炎に関
する日本循環器学会としての見地と対応
ツ 急性心筋衝・心民炎が新型コロナワクチン接種後に発症する頻度は極めて稀
y 新型コロナワクチン接種後の急性心筋燈・心膜炎は軽症が主体
y 若年者では新型コロナウイルス感染による無症状の急性心筋炎・心膜炎発症の可
能性がある
y 新型コロナワクチン接種により感染・重症化予防を図るメリットの方が、 新型コロ
ナワクチン接種後の急性心筋衝・心膜炎に対する懸念よりも圧倒的に大きい
y 日本循環器学会としては、新型コロナワクチン接種後に発症することが懸念され
ている軽度の心筋炎・心膜炎は、 現在のワクチン接種体制および通常の循環器診療
体制で対応可能と考える。
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