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【資料3-3】新型コロナワクチン 心筋炎関連事象の安全性評価について(健康局及び医薬・生活衛生局 の説明資料) (73 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24538.html
出典情報 医薬品等行政評価・監視委員会(第7回 3/18)《厚生労働省》
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心筋炎関連事象に関する考え方(副反応疑い報告の状況に関するまとめ③)
心筋炎関連事象についてのまとめ
○ 個別の事例としての分析に関しては、国内で報告があった心筋炎関連事象に係る副反応疑い報告事例について、現時点においては引き続き、専門家
評価により「因果関係が否定できない」とされた事例はない。
○ 集団としての分析に関しては、以下の状況が認められる。

i.

COVID-19感染症により心筋炎を合併する確率は、ワクチン接種後に心筋炎を発症する確率と比較して高い。

ii.

新型コロナワクチン接種後の心筋炎については、国内外において、若年男性で2回目接種後4日以内の発症報告が多い。
国内の最新の報告状況に基づくO/E解析においても、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチンともに10歳代及び20歳代の男性につい
ては一般人口と比較して報告頻度は高く、30歳代の男性については一部の解析条件において報告頻度が高かった。一方、 40歳代以上の男
性及び全年代の女性については、一般人口と比較して差は認められなかった。

iii.

ワクチン間の被接種者の属性が異なることに留意が必要であるが、 10歳代及び20歳代男性については、ファイザー社ワクチンに比べて、
モデルナ社ワクチン接種後の報告頻度が高い。

iv.

心筋炎関連事象疑い事例の死亡については、ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチンともに報告頻度は稀ではあるものの、特に若年
者については一般人口と比べて高い可能性がある。一方、若年者の死亡全体の報告頻度は一般人口と比べて低かった。

○ 心筋炎関連事象の転帰は、発症しても軽症であることが多いとされている。国内で報告があった若年男性の事例では、死亡例や重症例も報告されて
いるが、引き続き、転帰が確認可能であった多くの事例で、軽快又は回復が確認されている。

ワクチン接種後の心筋炎関連事象に関する論点のまとめ
○ 10歳代及び20歳代の男性については、ファイザー社ワクチンに比べて、モデルナ社ワクチン接種後の心筋炎関連事象が疑われる報告頻度が明らかに
高いことから、十分な情報提供の上、ファイザー社ワクチンの接種も選択できることとする。また、本人がモデルナ社ワクチンの接種を希望する場合
は、COVID-19感染症に合併する心筋炎関連事象の発生頻度よりは低く、若年の年代別の死亡全体の報告頻度について一般人口と比べて低いことも踏
まえ、接種可能のままとする。
○ ファイザー社ワクチン、モデルナ社ワクチンともに、30歳代の男性については引き続き注視が必要な状況であるが、 40歳代以上の男性及び全年代の
女性については一般人口と比較して差は認められない。

○ 調査票に基づくブライトン分類の評価も踏まえ、今後さらなる評価・分析を行っていくとともに、海外における報告状況も注視していく。引き続き、
最新の情報を周知するとともに、接種後には無理をせず、胸痛等の症状出現時には早期の受診を勧めるなどの注意喚起を行う。また、重症例や予後不
良例などについて引き続き情報収集を行い、必要に応じ、審議会で柔軟に検討していく。
○ 年齢・性別別の報告頻度に係る解析結果を踏まえ、引き続き、若年男性も含めて、ワクチンの接種体制に影響を与える程の重大な懸念は認められな
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いと考えてよいか。