資料 こども・高齢化 (109 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20240416zaiseia.html |
出典情報 | 財政制度等審議会 財政制度分科会(4/16)《財務省》 |
ページ画像
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
効率的な給付
○ 利用回数の多い訪問介護の生活援助サービス(「全国平均利用回数+2標準偏差」:月30~40回程度)については、2018年10月より、
ケアプランの保険者への届け出を義務づけ、保険者によるケアプランの点検や地域ケア会議における検証を行うこととし、不適切な事例については是
正を促すこととされた。
○ さらに、2021年10月からは、居宅介護支援事業所毎に見て、①区分支給限度基準額の利用割合が7割以上、②その利用サービスの6割以
上が訪問介護サービスとなる場合についても、ケアプランを保険者へ新たに提出することとされた。
○ しかしながら、届け出を避けるため、訪問介護の「生活援助サービス」から「身体介護サービス」への振り替えが指摘されている。これを裏付けるよ
うに、近年、特に軽度者(要介護1、2)の「生活援助サービス」の利用割合が減る一方で、「身体介護サービス」や、「生活援助+身体介護
サービス」の利用割合が増えている。また、ケアプラン検証の取組についても、自治体によって差がある状況。
◆生活援助から身体介護への振替に関する自治体の意見
◆訪問介護サービスの提供状況の推移
2022年5月~2023年4月
2017年5月~2018年4月
44.5%
64.6%
17.6%
79.1% 85.4%
18.3%
37.3%
16.0%
19.4%
12.6%
8.3%
11.4%
3.3%
要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
※訪問回数ベース
(出所)厚生労働省「介護給付費等実態統計」
生活援助
中心型
生活援助
中心型
48.9%
身体介護 身体介護+
中心型
生活援助
身体介護 身体介護+
生活援助
中心型
33.5%
45.1%
56.6%
74.8%
85.4% 89.3%
22.6%
20.0%
32.2%
23.4%
14.0%
11.1%
○ 本制度開始以降、プランの届出を避ける目的と思われるケアプラン
の変更が見られた。結果として、不要なサービスの増加(給付費も増
加)につながるのであれば、適正化の動きと逆行しているように感じる。
○ 届出を回避するため、生活援助→身体介護や身体+生活にプラン
を変更するという事例をよく耳にする。
○ 住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅のケアマネは
身体・生活援助を抱き合わせてわざと回数を超えないようなプラン立て
をしてしまっているため、提出がほとんどない。
(出所)厚生労働省「訪問介護等の居宅サービスに係る保険者の関与の在り方等に関する
調査研究事業」報告書(2020年3月)
◆ケアプラン検証に関する自治体の取組状況(n=717、複数回答)
9.1%
5.5%
(区分支給限度基準額の利用割合が高く、訪問回数の多いケアプラン)
8.0%
2.7%
要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5
地域ケア会議で検討
26.4%
適正化事業におけるケアプラン点検等を活用して検討
35.0%
まだ特段検討していない
35.7%
(出所)厚生労働省「地域ケア会議等におけるケアプラン検証の在り方に関する調査研究事
業」報告書(2023年3月)
【改革の方向性】(案)
○ 身体介護に安易に置き換えられるケース等を是正し、訪問介護全体での適切なサービスを確保するため、身体介護も含めた訪問介護全体
の回数で届け出を義務付ける等、更なる制度の改善を図るべき。また、各自治体のケアプラン検証の取組状況を定期的に把握し、より実効的
な点検を行うことで、サービス提供の適正化につなげていく必要。
108
108