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資料1-2-17診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (25 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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清アシルカルニチン分析を優先して行う。CPT1 欠損症では、ろ紙血でのアシルカルニチン分析を優先する。
CPT1 欠損症:ろ紙血アシルカルニチン分析にてで、遊離カルニチン(C0)の上昇と長鎖アシルカルニチン
(C16,
C18)の低下〔C0/(C16+C18)>100 で評価する。〕。
CPT2 欠損症・CACT 欠損症:血清アシルカルニチン分析で長鎖アシルカルニチン(C16, C18, C18:1)の上
昇と(C16+C18:1)/C2 比の高値(>0.62)、C14/C3 比の高値。
OCTN-2OCTN2 異常症:血清アシルカルニチン分析で遊離カルニチン(C0)の低値(<10µmol/L)。
4.末梢血リンパ球や培養皮膚線維芽細胞などを用いた酵素活性測定や機能解析
酵素活性の低下やウェスタンブロット法での蛋白量の低下を認める。また、培養リンパ球や培養皮膚線
維芽細胞を用いた in vitro probe assay では、培養上清のアシルカルニチンを分析することによって、細胞
の脂肪酸代謝能を評価する。in vitro probe assay では疾患特異的なアシルカルニチンプロファイルを確認
でき、診断意義は酵素活性に準じる。
5.尿中遊離カルニチン分画排泄率
OCTN2 異常症と二次性カルニチン欠乏症との鑑別には尿中遊離カルニチン排泄率が有用であり、同時
期に採取した血清及び尿を用いる。本疾患では、尿中遊離カルニチン排泄率が2−10%をこえる。保因者
の一部は罹患者とオーバーラップすることもある。この検査はカルニチン内服下や Fanconi 症候群に代表
される尿細管障害を有する病態では評価ができないので注意が必要である。
尿中遊離カルニチン排泄率:
尿中遊離カルニチン☓血清クレアチニン/血清遊離カルニチン☓尿中クレアチニン
C.鑑別診断
神経筋疾患:筋ジストロフィー、皮膚筋炎、ミトコンドリア病など
中枢神経疾患:急性脳炎/脳症(インフルエンザ脳症含む)など
肝疾患:急性肝炎など
内分泌疾患:高インスリン血症
D.遺伝学的検査
CPT1 欠損症:CPT1A 遺伝子(11q13.3 に局在)の変異を認める。
CPT2 欠損症:CPT2 遺伝子(1p32.3 に局在)の変異を認める。
CACT 欠損症:SLC25A20 遺伝子(3p21.31 に局在)の変異を認める。
OCTN-2OCTN2 異常症:SLC22A5 遺伝子(5q31.1 に局在)の変異を認める。
<診断のカテゴリー>
Definite:
(1) 発症前型以外ではAのうち1つ以上+Bの4又はDのうち1つ以上
(2) 新生児マススクリーニング等による発症前型においては、Bの4又はDのうち1つ以上

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