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資料1-2-17診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (8 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html
出典情報 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》
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<診断基準>
Definite を対象とする。
A.症状
心不全に由来する症状
新生児・乳児期以降は、哺乳不良、体重増加不良、多呼吸、呼吸器感染症悪化感染重症化、成人期は、
易疲労疲労性、動悸、食思不振。肺高血圧を合併すると、右心不全として、浮腫、肝腫大を認める。
B.検査項目
心エコーまたは心臓カテーテル検査で僧帽弁輪径が正常の 50%以下である。
C.鑑別診断
後天性僧帽弁狭窄(弁形成術後、弁置換術後含む。)は除外する。
<診断のカテゴリー>
Definite:Aのいずれか+BとCを満たすもの
〔診断のための参考所見〕
1.身体所見
フォンタン型手術が未施行の場合、僧帽弁狭窄に伴い左房圧・肺静脈圧の上昇を来し、肺うっ血による
左心不全症状が出現する。心拍出量の低下も伴い、運動能力の低下が起こる。肺高血圧も狭窄が軽度の
時期から合併することがある。なお、心房中隔の欠損孔がある場合は、左—右短絡により心拍出量低下を
呈することがある。その場合、右心不全は重症化しやすい。左室が低形成で、フォンタン型手術施行後の
場合は、運動能力の低下が起こる。
2.胸部 X 線
左房拡大(気管分岐角度の開大、側面像で左房陰影の後方への突出)、肺動脈拡大、右室拡大及び肺
静脈うっ血像を認める。
3.心電図
左房負荷所見を呈する。
肺高血圧を反映し右室、右房負荷を認めることがある。
QRS 軸は右軸を呈する。
4.心エコー図
僧帽弁の開放は不良で、左房拡大を認める。肺高血圧を反映して右室圧の上昇を認める。
ドプラエコーで左室流入波形の E 波減速時間は延長する。
連続波ドプラを用いて弁口面積の算出が可能である。
5.心臓カテーテル・造影所見
左房圧、肺動脈楔入圧、肺動脈圧は上昇する。左室圧と左房圧(又は肺動脈楔入圧)の同時計測により
弁口面積が算出可能である。肺水腫が強い場合には動脈血酸素飽和度の低下および二酸化炭素分圧の
上昇を認める。

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