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資料1-4   アセトアミノフェンの添付文書 (33 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_34324.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会 医薬品等安全対策部会 安全対策調査会(令和5年度第4回 7/25)《厚生労働省》
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10. 相互作用

別できないおそれがあるので、観察を十分行い慎重に投与するこ
と。
8.7 重篤な肝障害が発現するおそれがあるので、1日総量1500mg
を超す高用量で長期投与する場合には定期的に肝機能検査を行
い、患者の状態を十分に観察すること。高用量でなくとも長期投
与する場合にあっては定期的に肝機能検査を行うことが望まし
い。
[1.1、11.1.4参照]

10.2 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
アルコール
(飲酒)
[9.1.1参照]

臨床症状・措置方法

機序・危険因子

アルコール多量常飲者が
アセトアミノフェンを服
用したところ肝不全を起
こしたとの報告がある。

アルコール常飲による
CYP2E1の誘導により、ア
セトアミノフェンから肝毒
性を持つ N -アセチル- p ベンゾキノンイミンへの代
謝が促進される。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴のある患者
9.1.1 アルコール多量常飲者
肝障害があらわれやすくなる。
[10.2参照]
9.1.2 絶食・低栄養状態・摂食障害等によるグルタチオン欠乏、脱
水症状のある患者
肝障害があらわれやすくなる。
9.1.3 消化性潰瘍の既往歴のある患者
消化性潰瘍の再発を促すおそれがある。
9.1.4 血液の異常又はその既往歴のある患者(重篤な血液の異常の
ある患者を除く)
血液障害を起こすおそれがある。
[2.4参照]
9.1.5 出血傾向のある患者
血小板機能異常が起こることがある。
9.1.6 心機能異常のある患者(重篤な心機能不全のある患者を除
く)
症状が悪化するおそれがある。
[2.6参照]
9.1.7 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のあ
る患者を除く)
症状が悪化するおそれがある。
[2.7参照]
9.1.8 感染症を合併している患者
必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投
与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害のある患者
投与しないこと。重篤な転帰をとるおそれがある。
[2.5参照]
9.2.2 腎障害又はその既往歴のある患者(重篤な腎障害のある患者
を除く)
腎機能が悪化するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。重篤な転帰をとるおそれがある。
[2.1参照]
9.3.2 肝障害又はその既往歴のある患者(重篤な肝障害のある患者
を除く)
肝機能が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、次のリスクを考慮
し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投
与すること。
・妊娠後期の女性への投与により、胎児に動脈管収縮を起こすこ
とがある。
・妊娠後期のラットに投与した実験で、弱い胎仔の動脈管収縮が
報告されている1)。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は
中止を検討すること。
9.7 小児等
9.7.1 副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるな
ど慎重に投与すること。
[7.2、7.3参照]
9.7.2 低出生体重児、新生児及び3カ月未満の乳児を対象とした有
効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用の発現に特に注意し、少量から投与を開始し、必要最小限
の使用にとどめるなど患者の状態を観察しながら慎重に投与する
こと。

クマリン系抗凝固 クマリン系抗凝固剤の作 作用機序については、ワル

用を増強することがある ファリンの酸化経路又はビ
ワルファリン
ので、減量するなど慎重 タミンK依存性凝固因子合
に投与すること。
成関連酵素への作用が考え
られている。
イソニアジド

イソニアジドの長期連用
者において、肝薬物代謝
酵素が誘導され、肝障害
を生じやすくなるとの報
告がある。

イソニアジドはCYP2E1を
誘導する。そのためアセト
アミノフェンから肝毒性を
持つ N -アセチル- p -ベン
ゾキノンイミンへの代謝が
促進される。

カルバマゼピン
フェノバルビター

フェニトイン
プリミドン
リファンピシン

これらの薬剤の長期連用
者において、アセトアミ
ノフェンの血中濃度が低
下するとの報告がある。

これらの薬剤の肝薬物代謝
酵素誘導作用により、アセ
トアミノフェンの代謝が促
進され血中濃度が低下す
る。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異
常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこ
と。
11.1 重大な副作用
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、全身紅潮、血管浮腫、
蕁麻疹等)があらわれることがある。
11.1.2 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:
TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎
発性発疹性膿疱症(いずれも頻度不明)
11.1.3 喘息発作の誘発(頻度不明)
11.1.4 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
劇症肝炎、AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄
疸があらわれることがある。
[1.1、8.7参照]
11.1.5 顆粒球減少症(頻度不明)
11.1.6 間質性肺炎(頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等が認められた場合には、速
やかに胸部X線、胸部CT、血清マーカー等の検査を実施するこ
と。異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン
剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.7 間質性腎炎、急性腎障害(いずれも頻度不明)
*11.1.8 薬剤性過敏症症候群(頻度不明)
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節
腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発
性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペ
スウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多
く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるい
は遷延化することがあるので注意すること。
11.2 その他の副作用
頻度不明
血液

チアノーゼ、血小板減少、血小板機能低下(出血時間の延
長)注)

消化器

悪心・嘔吐、食欲不振

循環器

血圧低下

その他

過敏症注)、発汗

注)このような症状(異常)があらわれた場合には、投与を中止すること。

13. 過量投与

13.1 症状
肝臓・腎臓・心筋の壊死が起こったとの報告がある。
13.2 処置
解毒(肝障害の軽減等)には、アセチルシステインの投与を考慮
すること。[1.2参照]

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