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【資料2】新型コロナウイルス感染症治療薬(ゾコーバ錠125mg)について(医薬・生活衛生局からの説明資料) (24 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32109.html
出典情報 医薬品等行政評価・監視委員会(第11回 3/23)《厚生労働省》
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4.2
4.2.1

分布
組織内分布(CTD 4.2.2.3-01)

有色ラット(雄 9 例、1 例/時点)に本薬の 14C 標識体(2 mg/kg)を単回経口投与したときの投与 840
時間後までの放射能の組織分布22)が検討された。放射能は、その大部分が消化管内容物に認められた他、
広範な組織への分布が認められた。検討された大部分の組織において、投与 4 時間後に放射能濃度が最
高値を示し、血漿中の放射能濃度(1.92 µg Eq/g)よりも高い放射能濃度を示した組織(消化管内容物を
除く)は、大腸粘膜(3.69 µg Eq/g)、肝臓(3.33 µg Eq/g)及び小腸粘膜(2.51 µg Eq/g)であった。その
後、各組織中の放射能濃度は時間の経過とともに減少し、大部分の組織において投与 72 時間後に定量下
限未満となった。なお、鼻粘膜、肝臓及びぶどう膜において、投与 168 時間後まで放射能が検出された
が、投与 336 時間後までに定量下限未満となった。メラニンを含有するぶどう膜や有色皮膚中の放射能
の濃度推移は、他の組織と明らかな違いは認められず、本薬及び代謝物のメラニンに対する親和性は低
いことが示唆された。

4.2.2

血清タンパク結合(CTD 5.3.2.1-01~02)

ラット、ウサギ、サル及びヒトの血清に本薬の 14C 標識体(0.5、5 又は 50 µg/mL)を添加したときの
血清タンパク結合率(限外ろ過法)は、それぞれ 98.3~98.8%、97.4~98.9%超、98.3~98.9%及び 97.7~
98.7%であった。
血清アルブミン、α1-酸性糖タンパク及び γ-グロブリンに本薬の 14C 標識体(0.5、5 又は 50 µg/mL)を
添加したときのタンパク結合率(平衡透析法)は、それぞれ 94.7~94.8%、3.7~9.4%及び 6.8~14.7%で
あり、ヒト血清中における本薬の主な結合タンパクはアルブミンであることが示された。

4.2.3

血球移行性(CTD 4.2.2.2-01~02、5.3.2.1-02)

ラット、サル及びヒトの血液に本薬の 14C 標識体(0.5、5 又は 50 µg/mL)を添加したときの血球移行
率は、それぞれ 5.6%~12.9%、9.0%~10.4%及び 5.2%~8.0%であった。
ラット及びサルに本薬の 14C 標識体(2 mg/kg)を単回経口投与したときの投与 48 時間後までの放射
能の血球移行率は、それぞれ 10.3~25.7%及び 1.1~10.2%であった。
4.2.4

胎盤通過性(CTD 4.2.2.3-01)

ラット(妊娠 17 日齢)(6 例、1 例/時点)に本薬の 14C 標識体(2 mg/kg)を単回経口投与したときの
投与 48 時間後までの母動物及び胎児における組織中放射能濃度が測定された。放射能は、検討された胎
児組織23)のうち、脳、血液(心臓内)、肝臓、肺に分布し、母動物の血漿中濃度と同様、投与 4 時間後
に放射能濃度が最高値を示し、その後、投与 24 時間後に定量下限未満となった。投与 4 時間後におけ
る、母動物の血漿中放射能濃度に対する胎児組織中の放射能濃度の比は、脳 0.01、血液(心臓内)0.04、
肝臓 0.05、肺 0.03 であった。本薬及び代謝物は胎盤を通過し、胎児に移行することが示唆された。

検討された生体内組織は以下のとおり。
盲腸内容物、盲腸粘膜、大腸内容物、大腸粘膜、食道、直腸粘膜、小腸内容物、小腸粘膜、胃内容物、前胃粘膜、腺胃粘膜、小脳、
大脳、脈絡叢、髄膜、脊髄、骨表面、骨膜、有色皮膚、非有色皮膚、副腎皮質、副腎髄質、松果体、下垂体、甲状腺、肝臓、腎臓(皮
質)、腎臓(髄質)、腎臓(全体)、膀胱内容物、膀胱壁、眼窩外涙腺、眼窩内涙腺、ハーダー腺、膵臓、唾液腺、褐色脂肪、白色
脂肪、眼(毛様体及び虹彩)、眼(水晶体)、眼(ぶどう膜)、眼(全体)、尿道球腺、精巣上体、包皮腺、前立腺、精嚢、精巣、
肺、鼻粘膜、気管、大動脈壁、骨格筋、心筋、舌、大静脈壁、血漿、血液(心臓内)、骨髄、下顎リンパ節、リンパ節、脾臓、胸腺、
歯髄
23)
脳、血液(心臓内)、眼球、肝臓、肺における放射能濃度が検討された。
22)

18
ゾコーバ錠 125 mg_塩野義製薬株式会社_審査報告書

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