よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


参考資料1_看護学教育モデル・コア・カリキュラム(平成29年度策定) (10 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

わなければならないものも盛り込んでいる。
また、平成 23 年報告書では、医学・歯学・薬学のモデル・コア・カリキュラムと同様の様式を
整えることが検討課題として指摘され、平成 28 年度に行われた医学教育や歯学教育のモデル・コ
ア・カリキュラム改訂でも、他職種との整合性を図ることの重要性が指摘されているところであ
るが、本モデル・コア・カリキュラムはこれに応える構成となっている。医療人の養成に当たり
水平的な協調を進めることは、臨床場面における役割の明確化や柔軟な連携協力に資するもので
あり、我が国の保健・医療等に対する国民の期待に応えるため、今後、看護学、医学、歯学、薬学
の分野相互間において、卒前教育をより整合性のとれた内容としていくことが必要である。

○臨地実習
近年の看護系人材に対する国民の期待の高まりに応えるためには、臨地実習の充実が不可欠と
なる。
「看護学教育の在り方に関する検討会」が平成 14 年度にまとめた報告書では、臨地実習の
意義について、
「看護の臨地実習は、看護職者が行う実践の中に学生が身を置き、看護職者の立場
でケアを行うことである。この学習過程では、学内で学んだ知識・技術・態度の統合を図りつつ、
看護方法を習得する。学生は、対象者に向けて看護行為を行い、その過程で、学内で学んだもの
を自ら実地に検証し、より一層理解を深める。
(中略)看護の方法について、
「知る」
「わかる」段
階から「使う」
「実践できる」段階に到達させるために臨地実習は不可欠な過程である」と位置付
けられている。看護実践能力は、学生が行う看護実践を通して、
「看護サービスを受ける対象者と
相対し、緊張しながら学生自ら看護行為を行うという過程で育まれていくもの」であり、十分な
指導体制と適切な臨地実習の場の確保が必要である。
この点に関し、学生の看護実践能力の修得レベルが未熟であることから、リスクマネジメント
を重視する観点から、大学が実習依頼時に学生のレディネスに合わせて受け持つ対象者の健康レ
ベルを設定するという傾向があることが指摘されている。リスクマネジメントに十分配慮しつつ、
実際の医療の現状に即し、看護を必要としているところで学生がそのニーズを捉え、看護過程を
展開する能力を修得できるよう臨地における指導体制の充実が期待される。また、臨地実習場の
確保が困難であることも課題となっているが、日常の生活の場面や学校、職域等、多様な場所で
看護過程を展開し、経験の幅を広げる実習を行うことにより、学生の現実認識を広げ、看護実践
能力が修得されることが期待されることから、多様な場における臨地実習の在り方について検討
することも必要である。
さらに、実習に当たっては実習施設等で他の職種と交流し、連携・協働を学ぶことにより、コ
ミュニケーション能力を育成するとともに、早期からチーム医療に関する意識を醸成するといっ
た工夫も必要となる。この際、現場で直接体験しなければならない内容やレベルを明確にするこ
とも、学生が実習に臨む動機付けとして望ましい。
なお、協力機関の確保や他の看護系人材養成機関との調整を円滑に行うためには、地域医療対
策協議会など都道府県行政の協力を求めることが有効な手段となると考えられる。
○教育の方略等について
本モデル・コア・カリキュラムは、看護実践能力の修得を目指して具備すべき知識や能力の内
容に関する具体的な学修目標を提示したものであり、学修目標を達成するための教育の方略や評

- 4-