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参考資料1_看護学教育モデル・コア・カリキュラム(平成29年度策定) (9 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00004.html |
出典情報 | 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第1回 7/19)《文部科学省》 |
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程において、本モデル・コア・カリキュラムに示した学修目標を参考として活用することを期待
する。
本モデル・コア・カリキュラム策定に当たっては、最終的な学修目標はいわゆるコンピテンシ
ーの獲得を目的とした記載とするとともに、各大学における学修時間数の3分の2程度で履修可
能となるよう精選した。各大学においては、本モデル・コア・カリキュラムが提示する学修目標
を包含するとともに、保健師助産師看護師学校養成所指定規則の内容を充足しつつ、特色ある独
自のカリキュラムを構築することが期待される。
なお、医療や看護及びその背景にある学問や科学・技術の進歩に伴う新たな知識や技能につい
て、全てを卒前教育において修得することは困難であり、生涯をかけて修得していくことを前提
に、卒前教育で行うべきものを精査することが必要である。
看護学教育においては、看護学研究への志向を涵養する教育や、看護関係者以外の方の声を聴
く等の授業方法の工夫など、各大学において特色ある取組や授業内容の改善に加え、これらの実
現に向けた教(職)員の教育能力の向上や、臨地実習を想定した教員の実践能力の向上も求められ
ている。また、看護の視点で科学的探究のできる人材の育成や、特定の専門知識・技術の教育に
とどまらない学士としての批判的・創造的思考力の醸成、専門職としての高い倫理性、職業アイ
デンティティの確立、研究や臨床で求められる情報収集能力、読解力の養成、対人関係形成能力
の基礎となる、自らをよく知り、自己を深く振り返る内省、自己洞察能力の強化が求められてい
る。
日本学術会議健康・生活科学委員会看護学分科会においては、平成 29 年9月に「大学教育の分
野別質保証のための教育課程編成上の参照基準看護学分野」が策定された2。また、日本看護系大
学協議会の看護学教育評価検討委員会では、
「コアコンピテンシーに基づく看護学士課程教育の構
造と内容」の検討が行われている。本モデル・コア・カリキュラムと併せてこれらを活用するこ
とで、更に質の高い教育を期待したい。
○看護学における「基本的な資質・能力」の提示と他の医療系人材との共通性の確保
今回、モデル・コア・カリキュラムの策定に当たり、平成 23 年報告書で示された5群 20 の看
護実践能力の定義で示された内容との齟齬がないことを確認した上で、看護系人材として求めら
れる基本的な資質・能力を明示した。この中には、チーム医療等の推進の観点から、医療人とし
て多職種と共有すべき価値観を共通で盛り込み、かつチーム医療等の場で看護系人材が独自に担
2
教育課程編成上の参照基準は、各大学の教育課程編成プロセスの参考となるよう、各学問分野
に固有の特性、全ての学生が身に付けるべき基本的な素養、学習方法及び学習成果の評価方法に
関する基本的な考え方等を提示するものであり、日本学術会議により学問分野ごとに策定が進め
られている。医歯薬看護等の分野におけるコア・カリキュラムと参照基準との違いについて、日
本学術会議が平成 22 年 7 月に取りまとめた「大学教育の分野別質保証の在り方について」で
は、「特定の専門職の養成課程に関する質保証と、学士課程教育の一般的な質保証との違いであ
る」、「両者はそれぞれ独自の趣旨を有し、本質的に競合し合うものではないことが適切に理解さ
れ、各大学が自主的に取捨選択して活用することが望まれる」と述べられている。
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する。
本モデル・コア・カリキュラム策定に当たっては、最終的な学修目標はいわゆるコンピテンシ
ーの獲得を目的とした記載とするとともに、各大学における学修時間数の3分の2程度で履修可
能となるよう精選した。各大学においては、本モデル・コア・カリキュラムが提示する学修目標
を包含するとともに、保健師助産師看護師学校養成所指定規則の内容を充足しつつ、特色ある独
自のカリキュラムを構築することが期待される。
なお、医療や看護及びその背景にある学問や科学・技術の進歩に伴う新たな知識や技能につい
て、全てを卒前教育において修得することは困難であり、生涯をかけて修得していくことを前提
に、卒前教育で行うべきものを精査することが必要である。
看護学教育においては、看護学研究への志向を涵養する教育や、看護関係者以外の方の声を聴
く等の授業方法の工夫など、各大学において特色ある取組や授業内容の改善に加え、これらの実
現に向けた教(職)員の教育能力の向上や、臨地実習を想定した教員の実践能力の向上も求められ
ている。また、看護の視点で科学的探究のできる人材の育成や、特定の専門知識・技術の教育に
とどまらない学士としての批判的・創造的思考力の醸成、専門職としての高い倫理性、職業アイ
デンティティの確立、研究や臨床で求められる情報収集能力、読解力の養成、対人関係形成能力
の基礎となる、自らをよく知り、自己を深く振り返る内省、自己洞察能力の強化が求められてい
る。
日本学術会議健康・生活科学委員会看護学分科会においては、平成 29 年9月に「大学教育の分
野別質保証のための教育課程編成上の参照基準看護学分野」が策定された2。また、日本看護系大
学協議会の看護学教育評価検討委員会では、
「コアコンピテンシーに基づく看護学士課程教育の構
造と内容」の検討が行われている。本モデル・コア・カリキュラムと併せてこれらを活用するこ
とで、更に質の高い教育を期待したい。
○看護学における「基本的な資質・能力」の提示と他の医療系人材との共通性の確保
今回、モデル・コア・カリキュラムの策定に当たり、平成 23 年報告書で示された5群 20 の看
護実践能力の定義で示された内容との齟齬がないことを確認した上で、看護系人材として求めら
れる基本的な資質・能力を明示した。この中には、チーム医療等の推進の観点から、医療人とし
て多職種と共有すべき価値観を共通で盛り込み、かつチーム医療等の場で看護系人材が独自に担
2
教育課程編成上の参照基準は、各大学の教育課程編成プロセスの参考となるよう、各学問分野
に固有の特性、全ての学生が身に付けるべき基本的な素養、学習方法及び学習成果の評価方法に
関する基本的な考え方等を提示するものであり、日本学術会議により学問分野ごとに策定が進め
られている。医歯薬看護等の分野におけるコア・カリキュラムと参照基準との違いについて、日
本学術会議が平成 22 年 7 月に取りまとめた「大学教育の分野別質保証の在り方について」で
は、「特定の専門職の養成課程に関する質保証と、学士課程教育の一般的な質保証との違いであ
る」、「両者はそれぞれ独自の趣旨を有し、本質的に競合し合うものではないことが適切に理解さ
れ、各大学が自主的に取捨選択して活用することが望まれる」と述べられている。
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