よむ、つかう、まなぶ。

MC plus(エムシープラス)は、診療報酬・介護報酬改定関連のニュース、

資料、研修などをパッケージした総合メディアです。


○歯科医療(その3)について 総ー4 (117 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00232.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第573回 12/15)《厚生労働省》
低解像度画像をダウンロード

資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。

歯科医療についての現状と課題①
(かかりつけ歯科医機能に係る評価について)
• 歯科医師が考える「かかりつけ歯科医が担うべき役割」と患者が「かかりつけ歯科医に求めるもの」は、ともに既往歴、現病歴
や家族背景等の把握に関することが最も多い。また、現在受診中の歯科診療所を選んだ理由は、かかりつけ歯科医機能強化
型歯科診療所(以下、「か強診」)と「か強診」以外の診療所のいずれも「かかりつけの歯科診療所だから」が最も多かった。
• 「か強診」の施設基準届出医療機関数は令和4年で歯科医療機関の約17%であり、平成30年以降微増となっている。「か強
診」の届出を行っていない理由は、過去1年間の歯科訪問診療の実績又は依頼に関する項目が62.6%で最も多かった。
• 定期的な口腔管理を行う患者の割合が50%以上である施設の割合は、「か強診」では29.0%、「か強診」以外の歯科診療所で
は19.1%と、「か強診」の方が多く、患者調査においても、「定期的に通院している」と回答した患者の割合は、通院年数にかか
わらず「か強診」の方が多かった。また、地域保健活動や在宅医療・介護連携に取り組んでいる割合も「か強診」の方が多い。
• 小児期の各ライフステージにおいて「かかりつけ歯科医師」を持つことの必要性が示されている。また、口腔機能管理に関して
は療養上必要な指導として、小児口腔機能管理料もしくは口腔管理料で評価されている。しかし、現在の「か強診」の施設基準
では、小児の歯科診療に関する内容や口腔機能管理の実績要件が含まれていない。
(院内感染防止対策に係る評価について)
• 歯科治療は、その特性から医療関連感染のリスクを常に有しており、これまで感染防止対策は基本診療料及び歯科外来診療
環境体制加算で評価を行ってきたが、新型コロナウイルス感染症の流行以降、診療時の感染対策の取組内容は更に増加して
いる。
• 感染対策と医療安全の要素が含まれている歯科外来診療環境体制加算の届出医療機関数は増加しており、令和4年で約半
数が届出を行っている。届出を行っていない理由としては、AED等の機器の整備や人員要件満たせないことが多い。
• 新型コロナウイルスの感染拡大下において、新型コロナウイルス感染症患者に対する歯科診療を行った歯科医療機関は
12.3%であり、治療内容は「急性症状への対応」が78.9%で最も多かった。

(歯科疾患の重症化予防に係る評価について)
• エナメル質初期う蝕に罹患している患者に対する管理・処置は、「か強診」の場合は歯科疾患管理料のエナメル質初
期う蝕管理加算で、「か強診」以外の歯科診療所については、歯科疾患管理料を算定している患者に対してフッ化物
歯面塗布処置で評価しており、算定回数は近年増加傾向となっている。一方、治療管理の内容は、口腔内カラー写真
撮影の割合を除き、両者とも同様となっている。
• 初期の根面う蝕については、フッ化物歯面塗布処置で評価されており、算定回数は近年増加傾向である。初期の根面
う蝕に対する管理については、2022年に非切削でのマネジメントを新たな観点とした診療ガイドラインが作成された。

117