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○歯科医療(その3)について 総ー4 (118 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00232.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第573回 12/15)《厚生労働省》
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歯科医療についての現状と課題②
• 歯周基本治療等を終了後の歯周病の継続的な管理の評価である歯周病重症化予防治療と歯周病安定期治療は、いずれ
も算定回数は近年増加している。一方で、これらの対象となる可能性があるにもかかわらず算定をしない患者がいた
医療機関も一定数存在していた。
• 歯周病安定期治療から歯周病重症化予防に移行した(歯周病の状態が改善したと考えられる)患者がいる施設の割合は、「か
強診」が17.1%、「か強診」以外の歯科診療所で12.1%であった。
• 歯科衛生実地指導の内容について、「口腔機能の回復もしくは維持に関する実地指導」は36.8%で行われていたが、一方で時
間内に十分に実施できていないと考える内容としても口腔機能に関する内容が36.5%であった。
(電話や情報通信機器を用いた歯科診療に係る評価について)
• 新型コロナウイルスの感染拡大による特例として認められている電話や情報通信機器を用いた診療は、令和2年4月以降初
診の患者に対して3.9%、再診の患者に対して12.8%の歯科診療所で実施されていた。
• 電話や情報通信機器を用いた歯科診療については、「行う予定はないが機会があれば行いたい」と考えている施設は37.0%で
あり、その内容は歯科専門医との連携が48.2%で最も多かった。
(歯科固有の技術等に係る評価について)
• 歯の外傷・脱臼は、小児期・学齢期で多く起こり、永久歯の形成等に影響する場合があるが、外傷後の安全管理等を目的とす
る口腔内装置は、現在の診療報酬で評価されている「口腔内装置」の対象となっていない。
• 舌接触状態等を変化させることで摂食・嚥下機能の改善を目的とする舌接触補助床について、口腔機能低下症で舌の運動機
能等が低下した患者は対象となっていない。
• 口腔バイオフィルム感染症の診断を目的とした口腔細菌定量検査の対象は、在宅等において療養を行っている患者等に限定
されており、入院中の患者等で誤嚥性肺炎のリスクが高い患者が対象に含まれない場合がある。また、無歯顎者に対する処
置や粘膜面の口腔バイオフィルムの除去を行った場合の評価がない。
• 主に歯科口腔外科領域で行われる処置で歯科点数表にない項目について、その一部は医科点数表の処置と共通の技術であ
るが、処置の部については医科点数表の例による算定ができないため歯科診療報酬では算定できないものがある。
• 歯科医師と歯科技工士の連携について、 業務効率化等の観点も含め、ICTを活用した色調採得の取組が行われている。
• ハイブリッドレジンによる大臼歯のCAD/CAM冠の適応部位は金属アレルギー患者を除き第一大臼歯にが限定されているが、
近年、装着部位によって予後に統計学的な有意者がないことが報告されている。
• クラウン・ブリッジ維持管理料の対象である金属歯冠修復について、5年生存率が約8割であることが報告されている。
• 学校歯科健診において歯列・咬合について不正咬合の疑いがあると指摘された者について、保険給付の対象となる疾患を疑
い、歯科パノラマ断層撮影を行った場合の扱いを疑義解釈で示しているが、その取扱いについて必ずしも明確ではない。 118