○歯科医療(その3)について 総ー4 (37 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00232.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第573回 12/15)《厚生労働省》 |
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中医協
総-3
5. 12.
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○ 口腔は病原体に暴露しやすく、また鋭利で動力源を有する機器(歯科治療用タービン等)を使用して観血
的治療を行う歯科治療は、医療関連感染のリスクを常に有している。
歯科における医療関連感染対策の基本的な考え方(抜粋)
歯科の診療上の特性
◆ 唾液や血液などの体液に触れる可能性があり、それらに含まれる病原体に暴
露される可能性がある。
◆ 患者には細菌感染者(歯性感染症)やウイルス感染者が一定数おり、受診に
際しては、それらの既往が不明確であることも少なくない。
歯科治療における接触・飛沫感染対策(環境整備の例)
◆
診療ユニット周辺で、唾液などで汚染される可能性が有
る場所のことをclinical contact surfaceといい、同部の
感染対策が重要。
◆
特に清掃が困難な面(歯科用ユニットのスイッチ、バ
キューム、・タービン・エンジンホースやハンガー部、
診療エリアのコンピューター機器など)を汚染から防ぐ
ため、表面バリア(カバー、ラッピング)を使用するこ
とが効果的。
◆
表面バリアは患者ごとに交換する。
◆ 観血的治療が多く、血液を介した感染を介して患者から歯科医療従事者への
感染をきたすリスクがあり、逆に患者への感染リスクがある。
◆ エアータービン・歯科用電気エンジンなどの使用のため、血液や唾液がエア
ロゾル状態で飛散する可能性がある。
◆ 鋭利な診療器具を頻用し、再使用する器具も多い。
感染経路別予防策
◆ 接触予防策:グローブ、ガウンを着用する。主旨衛生は擦式消毒または流水
と石けんによる手洗いをこまめに行う。アルコール系消毒薬抵抗性病原体で
は石けんと流水による手洗いを行う。
◆ 飛沫予防策:診療の際は必ずマスクを着用する。患者間隔は2m以上保つこと
が理想であるが、困難な場合は患者間にパーテーションやカーテンによる仕
切りを設ける。患者退出後は高頻度に触れる場所はこまめに消毒する。
◆ 空気予防策:診療は個室隔離とし、N95マスク(レスピレーター)を着用す
る。患者退出後は時間換気回数を考慮し、室内の空気が99%以上置換される
時間をかけて換気する。
出典:一般社団法人日本歯科医学会連合「医療関連感染対策実践マニュアル」より引用改変
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