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○歯科医療(その3)について 総ー4 (99 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00232.html
出典情報 中央社会保険医療協議会 総会(第573回 12/15)《厚生労働省》
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歯の外傷について
○ 歯の外傷・脱臼は小児期・学齢期で多く起こる。小児の外傷では、永久歯の形成や歯列・咬合の発育に
影響する場合があり、長期にわたる経過観察が重要である。

〇 スポーツ中の歯や口のけがの予防やその程度の軽減のため、外傷後の安全管理、重症化予防としてマ
ウスガードは有効とされている。
■ 外傷・脱臼に関する病名でのレセプト算定件数(1月あたり)
(件)

4,000

4,635

2,000

4,907
1,354

788

200

136

137

189

195

255

315

317

314

375

599

493

468

352

0
出典: NDBデータ
(令和4年5月診療分)

小児の歯の外傷
◆乳歯の外傷では、受傷した乳歯だけでなく、その後継永久歯にも影響が及ぶことがある

脱臼

固定

予後

脱落

整復

(日本小児歯科学会社会保険委員会提供)
固定

◆また幼若永久歯の外傷では、その後の歯根の伸長や、歯列・咬合の発育に影響する場
合がある。
◆生体の治癒力が高いことを考慮し、できるだけ歯髄と歯の保存を心がける。また、後に合
併症が生じる場合も少なくないので長期にわたる経過観察が重要である。
◆ 歯や口のけがの予防やその程度軽減のため、外傷後の安全管理、重症化予防としてマ
ウスガードは有効である。
出典: 小児歯科学(医歯薬出版)、スポーツ歯科臨床マニュアル第2版(医学情報社)を元に保険局医療課にて作成

(日本スポーツ歯科医学会安井利一理事長提供)

【参考1:外傷の原因】
○ 外傷の原因は、乳歯では転倒や衝突等が多く、多くが日常生活の中で発生する。永久歯では交通事故やスポーツ等が多く、日常的な生活の中で発生する
ものはそれほど多くない。特にスポーツでは転倒や衝突、接触などの機会が常にあり、歯の外傷のリスクになっている。
(出典:歯の外傷治療のガイドライン, 日本外傷歯学会, 2018)

【参考2:スポーツ事故と歯の外傷】
○ 口腔顔面外傷症例を対象とした研究において、スポーツに関連した外傷症例は17.8%を占めていた。そのうち、外傷歯の分類では不完全脱臼50.7%、歯冠
破折29.0%、完全脱臼18.3%、歯根破折が5.6%であった。受傷部位では上顎前歯81.6%、下顎前歯16.9%であった。受傷年齢では13歳から18歳まで43.5%、
19歳から24歳まで30.6%、7歳から12歳まで11.3%であった。
(出典:スポーツに関連した口腔顎顔面外傷における臨床的統計(小池ら), 日口外傷誌, 2017)

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