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資料3 ①看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案 (13 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00003.html |
出典情報 | 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第3回 6/20)《文部科学省》 |
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改訂に向けた調査研究」として実施した成果報告書に基づくものである。
コンピテンシー基盤型教育に基づく看護学教育コアカリとするために、卒業後に求められる看護師の
基本的資質・能力(コンピテンシー)を明確化した上で、看護学基礎教育において段階的に必要なコン
ピテンシーと評価基準を提案する必要がある。そのために、看護教員、臨床看護師、高度実践看護師
等を対象として、Chat 型 AI を活用したデルファイ法によるデータ収集を実施し、さらに専門家による
合意形成を図った。その結果、「資質・能力(コンピテンシー)案」は、第 1 階層として 11 分類、各分類
に対する第 2・3・4 階層として 1,130 の資質・能力が得られた。
続いて、「資質・能力案」に対してさらに分析を行い「到達度案」「教育内容案」を作成した。「到達度
案」及び「教育内容案」は、卒業時点を 2040 年に看護学生が学修成果の目標(学修目標)を到達す
ると設定し、評価時期(マイルストーン)を設定した。「資質・能力案」に対する「到達度案」は「①卒業時
点でどのような資質・能力がどの程度求められるか(到達度)」、卒業時点で看護職の資質・能力を育
成するためには「②各専門領域の臨地実習時点では、どのような指導の下、どのような実践の到達を
求めるか」、臨地実習で実践するためには「③各領域実習前時点では学内の講義・演習でどのような
能力の獲得がどの程度求められるか」の到達度を Miller のピラミッド(Does, Shows how,
Knows how, Knows の4段階)に基づき示した。
「教育内容案」は、Chat 型 AI による 2 回の大規模調査の質問項目、臨床業務従事者が認識する
「看護職の業務」、「現代の看護職に要求される資質・能力」、「現代の看護職における課題」及び
「Entrustable Professional Activities(EPA)」のうち、「看護職の業務」及び「EPA」に関する
データの収集・分析を行った。また、看護師として求められる基本的な資質・能力を身につけるうえで、
必要な教育内容となる知識や技術に関して、Chat 型 AI の第 1・2 回調査のデータ収集では飽和し
なかった項目を既存資料によりデータ収集し、別表化したものを「教育内容案」とし、第 3・4 回調査で
の対象者からの意見を踏まえて修正案を作成した。
続いて、「資質・能力案」「到達度案」「教育内容案」など「看護学教育モデル・コア・カリキュラム」骨子
案に対してフィードバック検証を行った。これは、コンピテンシー基盤型教育によるアウトカムの設定、
知識・スキル・態度・価値観及び思考・判断・表現力を統合したパフォーマンスとして学修成果を示すこ
と、学修成果の可視化によって看護職としての看護実践能力を測定する示唆を得るものである。
コンピテンシー基盤型教育を実現するためには、コンピテンシーに基づく学修方略と評価基準の開
発が必要であり、アウトカムを設定すること、その評価と測定方法が必要であり、「資質・能力案」、「到
達度案」及び「教育内容案」の検討が必須であった。また、これらをもとに、看護学教育や看護学実習
の質保証や評価を可能とするブループリント(設計図)の検証・作成を行った。
最終段階として、これまでの調査協力者である有識者に依頼し、資質・能力案のスリム化、学修目標
の作成、卒業時点・各領域実習前時点での到達度、臨地実習時点の指導レベルの見直しなどを、資
質・能力案の領域ごとに複数名に依頼し、ワーキングを 2 回実施し意見集約したうえで、最終的な資
質・能力案、学修目標、および、到達度とし、改訂案とした。
7.基本的資質・能力(コンピテンシー)に基づくモデル・コア・カリキュラムの構成
第 1 階層に、看護師の 11 の基本的資質・能力として、対象を総合的・全人的に捉える基本的能力
(GE)、プロフェッショナリズム(PR)、生涯学習能力(LL)、地域社会における健康支援(SO)、ケアの
質と安全の管理(QS)、多職種連携能力(IP)、科学的探究能力(RE)、患者ケアのための臨床スキル
(CS)、コミュニケーション能力(CM)、情報科学技術を活かす能力(IT)、専門知識に基づいた問題解
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コンピテンシー基盤型教育に基づく看護学教育コアカリとするために、卒業後に求められる看護師の
基本的資質・能力(コンピテンシー)を明確化した上で、看護学基礎教育において段階的に必要なコン
ピテンシーと評価基準を提案する必要がある。そのために、看護教員、臨床看護師、高度実践看護師
等を対象として、Chat 型 AI を活用したデルファイ法によるデータ収集を実施し、さらに専門家による
合意形成を図った。その結果、「資質・能力(コンピテンシー)案」は、第 1 階層として 11 分類、各分類
に対する第 2・3・4 階層として 1,130 の資質・能力が得られた。
続いて、「資質・能力案」に対してさらに分析を行い「到達度案」「教育内容案」を作成した。「到達度
案」及び「教育内容案」は、卒業時点を 2040 年に看護学生が学修成果の目標(学修目標)を到達す
ると設定し、評価時期(マイルストーン)を設定した。「資質・能力案」に対する「到達度案」は「①卒業時
点でどのような資質・能力がどの程度求められるか(到達度)」、卒業時点で看護職の資質・能力を育
成するためには「②各専門領域の臨地実習時点では、どのような指導の下、どのような実践の到達を
求めるか」、臨地実習で実践するためには「③各領域実習前時点では学内の講義・演習でどのような
能力の獲得がどの程度求められるか」の到達度を Miller のピラミッド(Does, Shows how,
Knows how, Knows の4段階)に基づき示した。
「教育内容案」は、Chat 型 AI による 2 回の大規模調査の質問項目、臨床業務従事者が認識する
「看護職の業務」、「現代の看護職に要求される資質・能力」、「現代の看護職における課題」及び
「Entrustable Professional Activities(EPA)」のうち、「看護職の業務」及び「EPA」に関する
データの収集・分析を行った。また、看護師として求められる基本的な資質・能力を身につけるうえで、
必要な教育内容となる知識や技術に関して、Chat 型 AI の第 1・2 回調査のデータ収集では飽和し
なかった項目を既存資料によりデータ収集し、別表化したものを「教育内容案」とし、第 3・4 回調査で
の対象者からの意見を踏まえて修正案を作成した。
続いて、「資質・能力案」「到達度案」「教育内容案」など「看護学教育モデル・コア・カリキュラム」骨子
案に対してフィードバック検証を行った。これは、コンピテンシー基盤型教育によるアウトカムの設定、
知識・スキル・態度・価値観及び思考・判断・表現力を統合したパフォーマンスとして学修成果を示すこ
と、学修成果の可視化によって看護職としての看護実践能力を測定する示唆を得るものである。
コンピテンシー基盤型教育を実現するためには、コンピテンシーに基づく学修方略と評価基準の開
発が必要であり、アウトカムを設定すること、その評価と測定方法が必要であり、「資質・能力案」、「到
達度案」及び「教育内容案」の検討が必須であった。また、これらをもとに、看護学教育や看護学実習
の質保証や評価を可能とするブループリント(設計図)の検証・作成を行った。
最終段階として、これまでの調査協力者である有識者に依頼し、資質・能力案のスリム化、学修目標
の作成、卒業時点・各領域実習前時点での到達度、臨地実習時点の指導レベルの見直しなどを、資
質・能力案の領域ごとに複数名に依頼し、ワーキングを 2 回実施し意見集約したうえで、最終的な資
質・能力案、学修目標、および、到達度とし、改訂案とした。
7.基本的資質・能力(コンピテンシー)に基づくモデル・コア・カリキュラムの構成
第 1 階層に、看護師の 11 の基本的資質・能力として、対象を総合的・全人的に捉える基本的能力
(GE)、プロフェッショナリズム(PR)、生涯学習能力(LL)、地域社会における健康支援(SO)、ケアの
質と安全の管理(QS)、多職種連携能力(IP)、科学的探究能力(RE)、患者ケアのための臨床スキル
(CS)、コミュニケーション能力(CM)、情報科学技術を活かす能力(IT)、専門知識に基づいた問題解
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