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資料3 ①看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案 (40 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00003.html |
出典情報 | 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第3回 6/20)《文部科学省》 |
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3-2.学修評価
看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案で示すコンピテンシー基盤型教育ならびにコンピ
テンシー基盤型カリキュラムを評価するものとして、ここでは、学修評価について説明する。コ
ンピテンシー基盤型教育では、「学修者がどのような看護職に育っているか」のアウトカム
(Learning Outcome)にて、その教育の質が保証される。学修評価では、①学修成果と学
修目標と学修評価(直接評価・間接評価、量的評価・質的評価)、②形成的評価と総括的評価、
③評価項目と評価基準と達成水準、④パフォーマンス・レベルの到達(Miller のピラミッド・臨
地実習評価)、⑤評価能力、⑥学修成果の可視化・評価課題・評価課題を測定するためのツー
ル・評価について説明する。
①学修成果と学修目標と学修評価 (直接評価・間接評価、量的評価・質的評価)
「教学マネジメント指針」用語解説によると、「学修成果」は、プログラムやコースなど、一定の学修期間
終了時に、学修者一人一人が自らの学びの成果として、知り、理解し、行い、実演できるようになった内
容と定義され、「学修成果」は、多くの場合、 学修者が獲得すべき知識、スキル、態度などとして示される
「学修目標」と対応するものと考えられる1)。これは、OECD などの定義ともほぼ同じで、一定の一般性
を有するものである。この場合の「学修目標」は、具体的で、一定の期間内で達成可能であり、学修者に
とって意味のある内容で、測定や評価が可能なものでなければならない。
また、同用語解説によると、「学修成果・教育成果の把握・可視化」は、「卒業認定・学位授与の方針」
に定められた学修目標の達成状況に関する様々な情報を入手し、その意味を理解すること(把握)、及
び、その内容をより深く理解し、かつ第三者から見ても理解できる形で表現すること(可視化)1)と定義さ
れる。
学修成果には、目標(intended learning outcomes)と結果(評価対象:achieved learning
outcomes)の両方の意味がある2)3)。学修成果の評価は、学生の知識や能力の表出にもとづく直接評
価によって行われる 「実演できる(can demonstrate)」が第一義になる。現在は学修成果の評価が
多様化しており、学修成果の評価分類としては、(1)直接評価と間接評価、(2)量的評価と質的評価、
(3)科目レベル・プログラムレベル・機関レベルの評価の3軸がある2)3)。
看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案では、学修成果の評価の3分類の中でも、「学生の学修
のエビデンスは、質問紙調査(コンピテンスや成長についての学生による自己報告)以上のものを含む
べきである。[中略]学生の学修のエビデンスを提供するには、学生の学修の成果物の直接評価の結果
を含む、より多くの異なるタイプのエビデンスが求められる」(WSCUC, 2015)という考え方を適用し
4)
、直接評価を中心に記載されている。
なお、直接評価(direct assessment/measures/evidence)は、学習者の知識や能力の表出を
通じて―「何を知り何ができるか」を学習者自身にやってみさせることで―、学習成果を直接的に評価
する方法と定義される 5)。また、間接評価(indirect assessment/measures/evidence)は学習
者による学習成果についての自己報告を通じて―「何を知り何ができると思っているか」あるいは「どの
ように学習を行っているか」を学習者自身に答えさせることによって―、学習成果を間接的に評価する
方法と定義される 5)。
間接・質的評価の一つとして、「Ⅰ学習者の学びの記述(記述試験・レポート)」、間接・量的評価の一
つとして「Ⅱ質問紙調査(筆記試験など)」、直接・量的評価の一つとして、「Ⅲ客観的テスト」、直接・質的
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看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案で示すコンピテンシー基盤型教育ならびにコンピ
テンシー基盤型カリキュラムを評価するものとして、ここでは、学修評価について説明する。コ
ンピテンシー基盤型教育では、「学修者がどのような看護職に育っているか」のアウトカム
(Learning Outcome)にて、その教育の質が保証される。学修評価では、①学修成果と学
修目標と学修評価(直接評価・間接評価、量的評価・質的評価)、②形成的評価と総括的評価、
③評価項目と評価基準と達成水準、④パフォーマンス・レベルの到達(Miller のピラミッド・臨
地実習評価)、⑤評価能力、⑥学修成果の可視化・評価課題・評価課題を測定するためのツー
ル・評価について説明する。
①学修成果と学修目標と学修評価 (直接評価・間接評価、量的評価・質的評価)
「教学マネジメント指針」用語解説によると、「学修成果」は、プログラムやコースなど、一定の学修期間
終了時に、学修者一人一人が自らの学びの成果として、知り、理解し、行い、実演できるようになった内
容と定義され、「学修成果」は、多くの場合、 学修者が獲得すべき知識、スキル、態度などとして示される
「学修目標」と対応するものと考えられる1)。これは、OECD などの定義ともほぼ同じで、一定の一般性
を有するものである。この場合の「学修目標」は、具体的で、一定の期間内で達成可能であり、学修者に
とって意味のある内容で、測定や評価が可能なものでなければならない。
また、同用語解説によると、「学修成果・教育成果の把握・可視化」は、「卒業認定・学位授与の方針」
に定められた学修目標の達成状況に関する様々な情報を入手し、その意味を理解すること(把握)、及
び、その内容をより深く理解し、かつ第三者から見ても理解できる形で表現すること(可視化)1)と定義さ
れる。
学修成果には、目標(intended learning outcomes)と結果(評価対象:achieved learning
outcomes)の両方の意味がある2)3)。学修成果の評価は、学生の知識や能力の表出にもとづく直接評
価によって行われる 「実演できる(can demonstrate)」が第一義になる。現在は学修成果の評価が
多様化しており、学修成果の評価分類としては、(1)直接評価と間接評価、(2)量的評価と質的評価、
(3)科目レベル・プログラムレベル・機関レベルの評価の3軸がある2)3)。
看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案では、学修成果の評価の3分類の中でも、「学生の学修
のエビデンスは、質問紙調査(コンピテンスや成長についての学生による自己報告)以上のものを含む
べきである。[中略]学生の学修のエビデンスを提供するには、学生の学修の成果物の直接評価の結果
を含む、より多くの異なるタイプのエビデンスが求められる」(WSCUC, 2015)という考え方を適用し
4)
、直接評価を中心に記載されている。
なお、直接評価(direct assessment/measures/evidence)は、学習者の知識や能力の表出を
通じて―「何を知り何ができるか」を学習者自身にやってみさせることで―、学習成果を直接的に評価
する方法と定義される 5)。また、間接評価(indirect assessment/measures/evidence)は学習
者による学習成果についての自己報告を通じて―「何を知り何ができると思っているか」あるいは「どの
ように学習を行っているか」を学習者自身に答えさせることによって―、学習成果を間接的に評価する
方法と定義される 5)。
間接・質的評価の一つとして、「Ⅰ学習者の学びの記述(記述試験・レポート)」、間接・量的評価の一
つとして「Ⅱ質問紙調査(筆記試験など)」、直接・量的評価の一つとして、「Ⅲ客観的テスト」、直接・質的
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