検索式を確認・決定、研究者が文献を収集、各種論文を言語データとして使用した。検索式、検索日
と件数は報告書のとおりである。
【看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案の第 1・2・3・4 階層の各層の識別力、各種文書との整合性】
看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案の言語データは、量的データ表現として、ベクトル表現と文字
列表現の 2 つを採用した。それぞれに対してコサイン類似度と文字列表現における類似度を活用した定量
分析を実施し、各層の識別力の検証、各種文書（既存資料、論文、大規模調査のメッセージ）の整合性の確
認を行った。各層の識別力の検証では、看護学教育モデル・コア・カリキュラムの各層が適切に識別できて
いることを確認した。各種文書（既存資料、論文、大規模調査のメッセージ）の整合性の確認では、既存文書
によりこれまでの教育内容が包含されていること、論文により看護職のコンピテンシーが包含されているこ
と、大規模調査のメッセージにより調査内容が反映されていること、対応していることを確認した。
【看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案と既存資料の整合性の確認に使用した資料】
第 4 階層の資質・能力の記述と、下記 5 つの既存資料内のどのような言語表現と対応するのかを検証し
た。
➢ 保健師助産師看護師学校養成所指定規則（厚生労働省）
➢ 令和 5 年看護師国家試験出題基準（厚生労働省）
➢ 平成３０年度看護学士課程教育におけるコアコンピテンシーと卒業時到達目標
➢ 文部科学省平成２９年度 看護学教育モデル・コア・カリキュラム
➢ 新人看護職員研修ガイドライン【改訂版】（厚生労働省）
【看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂に関する調査研究時に参照した資料】
「令和 5 年度看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂に関する調査研究では、下記資料も参照した。
➢ 特定行為及び特定行為区分 共通科目（厚生労働省）
➢ 令和 4 年改訂版医学教育モデル・コア・カリキュラム
➢ 医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会資料
➢ 2022（令和 4）年国民生活基礎調査の概況（厚生労働省：令和 5 年 7 月４日）
➢ 大学教育の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準看護学分野（日本学術会議，2017）
【用語の一致、言語の修正】
看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案の用語は、可能な限り MEDIS や看護用語集を確認し、一
致させた。第 4 階層の資質・能力の記述言語の修正が必要な場合は、松下のコンピテンシー三重モデルと
ＥＰＡの関係、調査時のコサイン類似度に基づくカテゴリ、AACN のドメインとコンセプトの方向性と順序性
の視点から、どのような表現が適切かを研究者間で議論した。議論した内容は、有識者意見提出、ワーキン
ググループでの意見聴取の中で確認し、最終的な表現の見直しを行った。
【新たに追加された資質・能力の確認】
既存資料にはないが、今回の改訂案に記述されているのは、第 1・2・3 回調査で得られたメッセージと対
応するかを検証し、確認した。メッセージと対応があれば、2040 年に求められる看護職としての新たな資
質・能力に関する内容であると判断した。また、文部科学省高等教育局医学教育課 2023 年 4 月実施「看
護学教育モデル・コア・カリキュラムの活用状況調査」の調査結果のうち、「次回のコアカリ改訂の際に、新た
に追加したほうが良いと思う項目・内容」が、今回の看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案と対応性
しているかの検証を行った。
【既存資料の文章表現が改訂案にない場合の確認】
看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案と既存資料の言語データの対応を検証した。既存資料に文
章表現があり、改訂案の第 4 階層になかった記述は、粒度の違いはあれど、意味内容は包含されているこ
とを確認した。つまり、削除ではなく包含されていることが確認された。
【参照資料】
•

American Association of College of Nursing: THE ESSENTIALS: CORE COMPETENCIES
FOR PROFESSIONAL NURSING EDUCATION. 2021.
https://www.aacnnursing.org/Portals/0/PDFs/Publications/Essentials-2021.pdf（検索日
2024 年 5 月 25 日）

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