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資料3 ①看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案 (14 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00003.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第3回 6/20)《文部科学省》
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決能力(PS)が分類された。
この第1階層の基本的資質・能力11分類それぞれを構成する資質・能力を第 2 階層として示し、学
修目標を明示した。続いて、第2階層を構成する資質・能力を第3階層に示し、さらに第3階層を構成
する資質・能力を第4階層に示した。これらは、すべて記号化し、第1階層「IP」を例に挙げると、第2階
層「IP-01」、第3階層「IP-01-01」、第4階層「IP-01-01-01」のように分類され、すべての資質・能力
が記号化された。
次に、第4階層の資質・能力ごとに、「卒業時点」、「各領域実習前時点」、「臨地実習時点」の各時点
での到達度を示した。「卒業時点」及び「各領域実習前時点」の到達度は Miller のピラミッド(Does,
Shows how, Knows how, Knows の4段階)に基づき示した。「臨地実習時点」の到達度につい
ては指導体制と委託の程度として「看護師など(施設)の直接の監督下でできる」、「教員などの直接の
監督下でできる」、「看護師などがすぐに対応できる状況下でできる」、「見学する」、「経験なし」の5段
階で示した。さらに、コンピテンシーを身につけるうえで、必要な知識やスキルとなる「教育内容」、カバ
ーする内容や各分野の重点度などを設計した「ブループリント」を示した。これらにより、カリキュラムを
作成する上で、それぞれの資質・能力がどの科目・単元で教授されるのか、また、到達度によって、順
序性が適切であるかなどを確認できる。
また、カリキュラム構築に資するように、別表に構造と機能、症状、フィジカルイグザミネーションを始
めとする教育内容を示した。

8.継続的に検討すべき事項・注釈
8-1.用語の整理
本看護学教育コアカリにおいて、看護業務内容等については、これまでの看護教育に関する各種文
書を用いた。調査プロセスでは、言語データを活かしつつ、資質・能力案に対して、用語の正確性や標
準的な使用方法に関する有識者からの指摘に基づき修正した。また、医療や看護の政策に関する用語
は省庁等から発出されている通知、方針に関する文書を、その他の用語に関しては様々なガイドライン
を用いた。
さらに、看護実践能力を示すために、主に教育内容(別表)においては、看護実践の場で標準的に使
用される用語として「MEDIS 看護実践用語標準マスター行為編 Ver3.7」や看護用語集を用いた。
これに対して、チーム医療・多職種連携を背景に多職種と共通の平易な用語を使うべき、看護独自
の用語ではなく他学問分野と共通の用語による教育内容などを示すことで看護基礎教育内容を他職
種からも理解してもらえるようにするべきなどの意見があった。その一方で、これまでの看護学の蓄積
によりコンセンサスを得ている用語を使うことで、教育者がこれまでの教育との共通点や相違点を理
解できるなどの意見もあった。
特に、今回の資質・能力の内容に頻出する「対象」の用語について、パーソン(個人)のみならず家
族、地域などを包含する概念は看護学独自の定義であり、他職種からは理解されにくいという意見も
あった。また、医療機関を利用する個人を「患者」と表現することが多いが、介護サービスなどにおいて
は「利用者」と表現することもあり、看護学用語としてどのように整理するかは、今後も検討を要する。
その他、比較的新しい概念を表す用語については、現在最もコンセンサスが得られている省庁やキ
ー文献などで示された用語とした。例えば、セクシャル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツは「性と生殖に
関する健康と権利」という用語として浸透してきているが、リプロダクティブ・ヘルス・ライツなどはまだ

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