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資料3 ①看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案 (34 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00003.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第3回 6/20)《文部科学省》
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法や教育方略や学修方略、現代学生の特徴を踏まえた4年間で上記を到達できる人材の確保となる入学
者受入れの方針(AP)を設定される必要がある。
まずDPに関して、現存の DP を活用して看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案を活用する場合に
は、現存DPに対して、11 資質・能力のどれが含まれているかを確認し、DPを構成する資質能力を再設定
する方法がある。また、現存DPに対して看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案の第 2.3.4 階層レベ
ルで集合群を作成する方法も考えられる。また、新規コンピテンシー基盤型カリキュラムを作成する際には、
現存の 11 資質・能力をさらに集合群とし、DPを設定する際もあれば、大学ビジョンに 11 資質・能力を当て
はめてDPを設定する方法も考えられる。
コンピテンシー基盤型カリキュラム作成時の大学の独自性を明示する方法としては、看護学教育モデル・
コア・カリキュラム改訂案の 11 資質・能力ならびに第 2.3.4 階層と整合しなかったコンピテンシーを大学の
独自性とする方法、改訂案のブループリントと各大学の重みづけや単位数のずれがあると部分を独自性と
する方法、ブループリントの一部分を強化して独自性として示す方法、11 資質・能力に対してコンセプト7)を
設定する方法、リベラルアーツを含む基盤群を11資質・能力と別途作成し独自とする方法などもある。
また、「到達度」はディプロマサプリメント、アセスメントプラン、アセスメントテスト、学年時到達、シークエン
スの検討での活用、「指導体制と委託の程度」は実習での指導体制や各臨地実習施設との共通認識(実習
要項など)での活用、ブループリントは単位計算や重みづけでの活用、教育内容はコンテンツの網羅性や科
目の確認などスコープの検討での活用なども想定できる。
各大学において完全に共通の課程を実現することが不可能なように、カリキュラムはそれぞれ多様に存在
する。「カリキュラムを考える」という行為は、どの階層で捉えるか(制度化/計画/実践/経験)、何との関係
で捉えるか(学問/社会/学修者/組織・環境)といった点で多様であるが、多様性を考慮する上で随伴する
観点として重要なのが、質保証である。質保証は、アウトカムに関して行われる場合と、カリキュラムというプ
ロセスに対して行われる場合の両方が存在する。コンピテンシー基盤型カリキュラムを作成する際には、各
大学の強み/弱みなどの多様性を考慮しつつ、質保証のための看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂
案の活用が求められる。
【引用文献】
1)
文部科学省(2016):幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要
な方策等について (答申)平成28年12月21日
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/__icsFiles/afieldfile/201
7/01/10/1380902_0.pdf(検索日 2024 年 5 月 20 日)
2)
中央教育審議会(2018):2040 年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)【概要】retrieved from
https://www.mext.go.jp/content/1413315_017.pdf (検索日 2024 年 5 月 20 日)
3)
中央教育審議会大学分科会質保証システム部会(2022):新たな時代を見据えた質保証システムの改善・充実
について(審議まとめ)retrieved from
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/1411360_00012.html (検
索日 2023 年 11 月 20 日)
4)
文部科学省(2022):大学設置基準等の一部を改正する省令等の公布について(通知)retrieved from
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/daigaku/04052801/index_00001.htm (検索日
2024 年 5 月 20 日)
5)
文部科学省(2022):令和4年度大学設置基準等の改正について ~学修者本位の大学教育の実現に向けて~
retrieved from https://www.mext.go.jp/content/20220930-mxt_daigakuc01000025195_05.pdf (検索日 2024 年 5 月 20 日)
6)
日本学術会議 健康・生活科学委員会 看護学分科会. (2017). 報告 大学教育の分野別質保証のための教育
課程編成上の参照基準-看護学分野.https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-23h170929-9.pdf(2023 年 12 月 22 日検索)
7)
American Association of Colleges of Nursing. (2021). The Essentials: Core Competencies
for Professional Nursing Education.
https://www.aacnnursing.org/Portals/0/PDFs/Publications/Essentials-2021.pdf(検索日
2024 年 5 月 20 日)

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④コンピテンシーに基づくアウトカム設定
コンピテンシー基盤型教育は、従来の「学修者がどういう授業や実習や研修を受けたか」をみるプロ
セス重視ではなく、「学修者がどのような看護職に育っているか」のアウトカム(Learning
Outcome)重視の評価方法であり、コンピテンシー基盤型カリキュラム導入には、教員全体でカリキ
ュラムを共有すること、その上で学部教育のアウトカムを確立し、学年毎、科目毎の目標を作る 1)こと
が必要である。つまり、コンピテンシー基盤型教育は、学修者が習得する必要のあるスキルが明確に示
された学修に対するアウトカムベースのアプローチであり、カリキュラムの開発、実施、評価が中心とな

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