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資料3 ①看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案 (48 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00003.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第3回 6/20)《文部科学省》
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を実施できないという矛盾がある。
この矛盾に対し、「看護基礎教育における技術教育のあり方に関する検討会報告書」(2003 年(平成
15 年)3 月厚生労働省医政局看護課)において、①看護基礎教育における技術教育の現状と課題、②
臨地実習において学生が行う基本的な看護技術の考え方、③学生の臨地実習に係る保健師助産師看
護師法の適用の考え方が示された 4)。
「①看護基礎教育における技術教育の現状と課題」では、看護学生が行う看護技術実習の範囲や機
会、特に身体への侵襲性の高い看護技術を実施できる機会の減少、看護技術教育の内容や卒業時点
で到達目標の相違、卒業直後の技術能力の格差などの課題が示された。それを踏まえて、「②臨地実習
において学生が行う基本的な看護技術の考え方」では、最終学年までに経験させる技術項目について、
患者への身体侵襲の程度を目安として 3 水準に分類され「臨地実習において学生が行う基本的な看護
技術の水準」が示された。水準1は「教員や看護師の助言・指導により学生が単独で実施できるもの」、
水準 2 は「教員や看護師の指導・監視のもとで実施できるもの」、水準 3 は「原則として看護師や医師
の実施を見学するもの」である。
次に、「③学生の臨地実習に係る保健師助産師看護師法の適用の考え方」では、「看護師等の資格を
有しない学生の看護行為も、その目的・手段・方法が、社会通念から見て相当であり、看護師等が行う
看護行為と同程度の安全性が確保される範囲内であれば、違法性はないと解することができる。」と明
示された。違法性が阻却されるための条件は、①患者・家族の同意のもとに実施されること、②看護教
育としての正当な目的を有するものであること(目的の正当性)、③相当な手段、方法をもって行われる
こと(手段の正当性)、④法益侵害性が当該目的から見て相対的に小さいこと、⑤当該目的から見て、そ
のような行為の必要性が高いことが条件であると示された。目的の正当性として、臨地実習は看護師を
目指す学生が必要な技術を修得する上での必須の学修であることから、看護教育として正当な目的を
有するものと解釈される。また。手段の正当性として、実施する看護行為による身体的な侵襲性が相対
的に小さいこと、指導体制が確立されていること、学生が当事者となる医療事故の予防及び発生時の対
応が確立されていることが示された。
【引用文献】
1)
厚生労働省医政局長. (2002). 看護師等による静脈注射の実施について(通知).
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta6758&dataType=1&pageNo=1(検索日
2024 年 6 月 7 日)
2)
厚生労働省医政局長. (2007). 医師及び医療関係職と事務職員等との間等での役割分担の推進について(通
知). https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000025aq3-att/2r98520000025axw.pdf
(検索日 2024 年 6 月 7 日)
3)
厚生労働省医政局長. (2015). 保健師助産師看護師法第 37 条の 2 第 2 項第 1 号に規定する特定行為及び同
項第 4 号に規定する特定行為研修に関する省令の施行等について. https://www.mhlw.go.jp/file/06Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000077983.pdf(検索日 2024 年 6 月 7 日)
4)
厚生労働省医政局看護課. (2003). 看護基礎教育における技術教育のあり方に関する検討会報告書.
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/03/s0317-4.html(検索日 2024 年 6 月 7 日)

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⑥学修成果の可視化・評価課題・評価課題を測定するためのツール・評価の検証
学修評価においては、実践能力の評価基準から、学修成果の把握の方法の開発、学修成果の測定・
分析、学修成果の可視化まで、一貫性ある教育と評価の仕組みを作成することが重要である。看護学
教育モデル・コア・カリキュラム改訂案は、コンピテンシーとアウトカムに基づく学修評価、到達度、ブルー
プリント、教育内容が示されており、この仕組みの一助となる。
今後、看護学教育の質保証をさらに進めるためには、コンピテンシーとアウトカムに基づく信頼性・妥
当性のある評価基準ならびにそれらを測定する評価課題、評価課題を測定するためのツールや仕組み
である CBT・OSCE、評価課題を測定するためのツールを使った看護学生の能力測定・到達度分析、
保証される仕組みとなる共用試験、などの具体的な取り組みが必要であり、各教育機関での実践例も
期待される。これらには、コンピテンシーとアウトカムと評価課題とツールの一貫性や妥当性の検証や、
項目反応理論を活用した難易度・識別力、ブループリントと臨床場面での実践能力の重みづけの対応

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