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資料3 ①看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案 (49 ページ)

公開元URL https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00003.html
出典情報 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第3回 6/20)《文部科学省》
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性の検証なども含まれる。
具体的な学修評価の方法例としては、1)筆記試験、2)客観的テスト、3)記述試験、4)実技試験、5)
成果物による評価、6)学修課題、7)Workplace-based assessment(観察評価)、8)OSCE、9)ポ
ートフォリオ評価などがある。さらに近年では、10)基礎知識よりも高次で複雑であると言われている臨
床判断を組み込んだ米国の次世代看護師国家試験(Next Generation NCLEX®)で活用されて
いる CAT(Computerized Adaptive Test)、11)基本的臨床能力評価試験(General
Medicine In-Training Examination; GM-ITE®)1)、12)音声・動画を活用した CBT2)、13)
様々な知識やスキルを総合して使いこなすことを求めるようなパフォーマンス課題3)4)なども挙げられ
る。さらに学修評価は評価方法だけでなく、評価目的・評価主体・評価対象・評価基準の検証と、実施す
るための体制の検討が合わせて必要になる。
パフォーマンス課題を含む「様々な評価方法」は、西岡4)が、図に示すように学習者が身につけた力量
を評価するための様々な方法について整理している。上に行くほど単純な評価方法、下に行くほど複雑
な評価方法を表しており,左側に筆記による評価,右側に実演による評価を位置づけている。
医学・歯学・薬学では学生における臨床実習前の能力評価(共用試験)として CBT(Computer
Based Testing)や客観的臨床能力試験(OSCE)が活用されている。とくに診療参加型臨床実習実
施ガイドラインを含めた医学教育モデル・コア・カリキュラムが 2022 年(令和 4 年)に提示されたが、医
学教育等高等教育においては、2004 年度(平成 16 年度)からは卒後臨床研修の必修化、2005 年
度(平成 17 年度)からの医学生を対象とした共用試験の開始、2015 年度(平成 27 年度)より共用
CBT のブループリントが設定されている。また、2001 年(平成 13 年)に報告された「効果的な臨床実
習の導入、実施の在り方に関する調査研究(福井班報告書)」5)では、卒前医学教育(臨床実習)に関す
る取り決めや、診療参加型臨床実習の導入に即した体制作りと実習指針の作成に関する提案として、患
者・学生・指導医・自施設・学外施設の安全性の確保と不安解消のために法的課題を認識し、実習指針
に対応方針を明示することなどを挙げた。その結果、医学生が臨床実習で行う医業の範囲に関する検
討会 6)で、臨床実習における医師の指導監督の状況として、(1)臨床実習における医行為の違法性阻
却の条件と今般の法改正との関係について、(2)大学における管理について、(3)患者の同意につい
て、(4)そのほか臨床実習において改善すべき点や配慮すべき点について議論されており、資質・能力、
学修目標、学修評価、評価方法、それを情報公表・
説明するための仕組み、環境調整、保証制度との
調整が行われている。
JANPU の 2023 年度要望書 7)においても、実
践能力評価基準に基づく試験問題作成・評価シス
テムの構築への支援、OSCE の開発・試行、学生
の実習前および実習中の学修到達度、卒業時の学
修到達度とその評価指標を明らかにすることによ
る参加型臨地実習の推進を挙げている。看護学教
育モデル・コア・カリキュラム改訂案の臨地実習前
時点での到達度を活用した実践能力の保証は、実
習での実践機会の確保、看護実践能力の向上、看
護学教育の質保証を実現する一助となる。

様々な評価方法
実践力を育成するパフォーマンス評価

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学教育

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