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資料3 ①看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案 (33 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/125/mext_00003.html |
出典情報 | 看護学教育モデル・コア・カリキュラムの改訂に関する連絡調整委員会(第3回 6/20)《文部科学省》 |
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者が生涯学び続けられるための多様で柔軟な仕組みと流動性」が求められるようになった。ここでは
全学的な教学マネジメントの確立、学修成果の可視化と情報公表の促進、教育成果や大学教育の質
に関する情報の把握・公表が明示された。さらに、2022 年中央教育審議会大学分科会質保証システ
ム部会の「新たな時代を見据えた質保証システムの改善・充実について」3)では、「大学設置基準」「大
学設置認可審査」「認証評価制度」「情報公表」を我が国の公的な質保証システムとしたうえで、3 つの
ポリシー(AP/DP/CP)に基づく教育の実質化、グローバル化を踏まえた対応の必要性が明示され、
コンピテンシー基盤型教育への動向が促進した。2022 年 9 月大学設置基準等の改正 4)でも、高等
教育は現在の設置基準を時代に即したものとして、時代の変化や情報技術の進歩、大学教育の進展
を踏まえ、教育課程を踏まえた教員組織の在り方、情報通信技術を活用した授業を行う際の施設設備
の在り方などを抜本的に見直す必要、大学教育の実践にかかわる基本要素を「組織運営」「教育研究
資源」「教育課程」5)が提示され、コンピテンシー基盤型教育を構築するための体制整備が求められて
いる。
看護学問特有の視点としては、2017 年(平成 29 年)に日本学術会議によって「大学教育の分野
別質保証のための教育課程編成上の参照基準:看護学分野」が取りまとめられた 6)。この中で、看護
学は人間の尊厳と権利擁護を基盤にしたヒューマンケアの理念に基づくことを前提に、看護学を「自然
科学と人間科学の双方の要素を持ち、健康に関連して人々が示す反応の意味を探索し、人々の生活
を基盤として健康の維持増進、疾病予防、疾病回復への専門的援助を探究する学問である。」と定義
している。また、看護の領域は、すべての発達段階、すべての健康の段階にある人間、家族、地域の健
康問題に広がることを説明している。
つまり、コンピテンシー基盤型カリキュラム作成時には大学設置基準、認証評価(機関別・分野別)、
情報公表などの質保証システムを実質化するための教学マネジメント指針ならびに看護学問に基づ
く、内部質保証ならびに学修成果達成の取り組みの明示が必須である。具体的には、3つの方針の策
定(学修成果の明示)、教育課程の体系的な編成、教育方法の工夫、学修に対する指導・支援、学修成
果の把握方法の開発、学修成果の測定(情報蓄積・分析)、教育課程・教育方法の改善・向上、定期的
な点検・評価の実施と改善、情報公開・説明責任の一連の実施が必要であり、看護学教育モデル・コ
ア・カリキュラム改訂案では、これらを支援するものとして作成されているため、第 1・2・3 章が各大学
において活用されることが期待される。
看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案では、既存文書との整合性、つまりコンテンツ基盤型教
育の網羅性が確認できているだけでなく、看護職としての資質・能力、それに対応する学修目標や教
育内容【別表】、アウトカムとなる到達度が示されており、まさしくコンテンツ基盤型とコンピテンシー基
盤型教育の融合されたものである。つまり、看護学士課程教育でのカリキュラム作成においては、第
1.2章で示される「資質・能力」だけでなく、その「学修目標」「到達度」「指導体制と委託の程度」「ブル
ープリント」「教育内容」が活用されることが期待される。
********【コラム:コンピテンシー基盤型カリキュラムを作成する】********
看護学士課程の教育機関においてコンピテンシー基盤型カリキュラムを作成する際の看護学教育モデ
ル・コア・カリキュラム改訂案の活用について例を示す。
各教育機関においては、大学ビジョンに基づく看護学士課程が目指す、社会に選ばれる人材育成のため
に、体系化・共通認識化・保証となるカリキュラムを作成し、評価・改善、情報公表につなげる。具体的には将
来の看護職のコンピテンシーならび看護学士課程教育における独自性、それらを具体化する卒業認定・学
位授与の方針(DP)やディプロマサプリメント、学生の学修成果の評価(アセスメント)の目的や学位プログ
ラム共通の考え方や尺度、達成水準及び具体的実施方法などについて定めた学内の方針となるアセスメン
トプランやアセスメントテスト、マイルストーンとしての学年別到達などがある。さらに、教育の方向性となる
教育課程編成・実施の方針(CP)、可視化するためのカリキュラムマップやツリー、ブループリント、授業方
31
全学的な教学マネジメントの確立、学修成果の可視化と情報公表の促進、教育成果や大学教育の質
に関する情報の把握・公表が明示された。さらに、2022 年中央教育審議会大学分科会質保証システ
ム部会の「新たな時代を見据えた質保証システムの改善・充実について」3)では、「大学設置基準」「大
学設置認可審査」「認証評価制度」「情報公表」を我が国の公的な質保証システムとしたうえで、3 つの
ポリシー(AP/DP/CP)に基づく教育の実質化、グローバル化を踏まえた対応の必要性が明示され、
コンピテンシー基盤型教育への動向が促進した。2022 年 9 月大学設置基準等の改正 4)でも、高等
教育は現在の設置基準を時代に即したものとして、時代の変化や情報技術の進歩、大学教育の進展
を踏まえ、教育課程を踏まえた教員組織の在り方、情報通信技術を活用した授業を行う際の施設設備
の在り方などを抜本的に見直す必要、大学教育の実践にかかわる基本要素を「組織運営」「教育研究
資源」「教育課程」5)が提示され、コンピテンシー基盤型教育を構築するための体制整備が求められて
いる。
看護学問特有の視点としては、2017 年(平成 29 年)に日本学術会議によって「大学教育の分野
別質保証のための教育課程編成上の参照基準:看護学分野」が取りまとめられた 6)。この中で、看護
学は人間の尊厳と権利擁護を基盤にしたヒューマンケアの理念に基づくことを前提に、看護学を「自然
科学と人間科学の双方の要素を持ち、健康に関連して人々が示す反応の意味を探索し、人々の生活
を基盤として健康の維持増進、疾病予防、疾病回復への専門的援助を探究する学問である。」と定義
している。また、看護の領域は、すべての発達段階、すべての健康の段階にある人間、家族、地域の健
康問題に広がることを説明している。
つまり、コンピテンシー基盤型カリキュラム作成時には大学設置基準、認証評価(機関別・分野別)、
情報公表などの質保証システムを実質化するための教学マネジメント指針ならびに看護学問に基づ
く、内部質保証ならびに学修成果達成の取り組みの明示が必須である。具体的には、3つの方針の策
定(学修成果の明示)、教育課程の体系的な編成、教育方法の工夫、学修に対する指導・支援、学修成
果の把握方法の開発、学修成果の測定(情報蓄積・分析)、教育課程・教育方法の改善・向上、定期的
な点検・評価の実施と改善、情報公開・説明責任の一連の実施が必要であり、看護学教育モデル・コ
ア・カリキュラム改訂案では、これらを支援するものとして作成されているため、第 1・2・3 章が各大学
において活用されることが期待される。
看護学教育モデル・コア・カリキュラム改訂案では、既存文書との整合性、つまりコンテンツ基盤型教
育の網羅性が確認できているだけでなく、看護職としての資質・能力、それに対応する学修目標や教
育内容【別表】、アウトカムとなる到達度が示されており、まさしくコンテンツ基盤型とコンピテンシー基
盤型教育の融合されたものである。つまり、看護学士課程教育でのカリキュラム作成においては、第
1.2章で示される「資質・能力」だけでなく、その「学修目標」「到達度」「指導体制と委託の程度」「ブル
ープリント」「教育内容」が活用されることが期待される。
********【コラム:コンピテンシー基盤型カリキュラムを作成する】********
看護学士課程の教育機関においてコンピテンシー基盤型カリキュラムを作成する際の看護学教育モデ
ル・コア・カリキュラム改訂案の活用について例を示す。
各教育機関においては、大学ビジョンに基づく看護学士課程が目指す、社会に選ばれる人材育成のため
に、体系化・共通認識化・保証となるカリキュラムを作成し、評価・改善、情報公表につなげる。具体的には将
来の看護職のコンピテンシーならび看護学士課程教育における独自性、それらを具体化する卒業認定・学
位授与の方針(DP)やディプロマサプリメント、学生の学修成果の評価(アセスメント)の目的や学位プログ
ラム共通の考え方や尺度、達成水準及び具体的実施方法などについて定めた学内の方針となるアセスメン
トプランやアセスメントテスト、マイルストーンとしての学年別到達などがある。さらに、教育の方向性となる
教育課程編成・実施の方針(CP)、可視化するためのカリキュラムマップやツリー、ブループリント、授業方
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