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資料2-2 MID-NET・NDB の行政利活用の調査実施状況について[3.8MB] (25 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44308.html
出典情報 薬事審議会 医薬品等安全対策部会(令和6年度第2回 10/24)《厚生労働省》
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相違があったことが原因であると考えられた。そこで、追加解析として、追跡
期間終了日の条件の一つに「追跡開始日から 2 年」を追加して解析したところ、
アウトカム発現までの中央値は曝露群と対照群の間で、有効性評価項目につい
てはほぼ同等の日数となることが確認された(別添表 4 及び表 5)。以上より、
対照群のアウトカム発現の中央値が遅い原因は、最長の追跡可能期間の相違に
よるものであると考えられ、病理学的な要因によるものではないと考えられた。


傾向スコアに基づいた SMRW 法を用いた重み付けを行った結果、
シロスタゾー
ルでは全ての共変量について Standardized Mean Difference(SMD)の絶対値は
低く、両群の患者背景が適切に調整されたが、クロピドグレル硫酸塩では SMD
の絶対値が高い共変量が残存した。



有効性評価項目に関する対照群に対する曝露群の全期間を対象とした調整ハ
ザード比は、クロピドグレル硫酸塩において 1.23(95%信頼区間:0.90-1.70)、
シロスタゾールにおいて 0.87(95%信頼区間:0.68-1.11)であり、95%信頼区間
は 1.00 を含んでいた(別添図 1)。



安全性評価項目、安全性探索的評価項目 1、安全性探索的評価項目 2 に関する
対照群に対する曝露群の全期間を対象とした調整ハザード比は、クロピドグレ
ル硫酸塩においてそれぞれ 1.04(95%信頼区間:0.63-1.72)、0.88(95%信頼区
間:0.55-1.39)、0.78(95%信頼区間:0.62-0.97)であり、95%信頼区間は 1.00
を含んでいた(別添図 1)。一方で、シロスタゾールではそれぞれ 0.68(95%信
頼区間:0.46-0.99)、0.86(95%信頼区間:0.62-1.19)、0.67(95%信頼区間:0.580.78)であり、一部の評価項目で 95%信頼区間の上限が 1.00 を下回った(別添
図 2)。



クロピドグレル硫酸塩では患者背景の調整が不十分となったため、クロピドグ
レル硫酸塩及びシロスタゾールについて傾向スコアに基づいて、1 対 1 でマッ
チングする追加解析を実施した結果、それぞれ 631 組、1526 組の患者が対象と
なり、SMRW 法を用いて調整したハザード比の結果と比較したハザード比の傾
向の変化は認められなかった(別添図 1 及び図 2)。



結果を踏まえた考察



調査 1(実態評価)


一般的には、先発医薬品からジェネリック医薬品に切り替えることが想定され
るが、ジェネリック医薬品から先発医薬品に切り替える患者も一定数存在する
ことが確認された。特に、クロピドグレル硫酸塩のジェネリック医薬品から先
発医薬品に切り替える患者の割合が高く、先発医薬品からジェネリック医薬品
に切り替える患者が少なかった理由として、本調査の対象者において、クロピ
ドグレル硫酸塩の AG を含む先発医薬品の処方件数が多かったこと、AG の販
売日を起点に先発医薬品の処方数は減少し、AG の処方数が増加したことから、
対照群(先発医薬品)に含めた AG への切替えが考えられた。



ジェネリック医薬品の継続患者と切替え患者、ジェネリック医薬品と先発医薬
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