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資料2-2 MID-NET・NDB の行政利活用の調査実施状況について[3.8MB] (26 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44308.html
出典情報 薬事審議会 医薬品等安全対策部会(令和6年度第2回 10/24)《厚生労働省》
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品の切替え患者の比較において、併存疾患や併用薬等の患者背景因子について
は、いずれのコホートにおいても特段の差異や一貫した傾向は認められなかっ
たことから、ジェネリック医薬品から先発医薬品への切替え理由や切替え前の
追跡期間が短かった理由については、医療情報データベース上では捕捉できな
い、患者や医療従事者等の個々の判断に起因すると考えられた。


調査 2(リスク評価)


本邦で製造販売承認を有し脳梗塞再発抑制治療の第一選択薬として処方される
抗血小板薬二剤について、傾向スコアを用いた重み付け及びマッチングにより
患者背景を調整した解析を実施した結果、


有効性評価項目(脳梗塞再発)については、未調整及び調整済みハザード
比の推定の結果、対照群(先発医薬品)と曝露群(ジェネリック医薬品)
の間で発現リスクに明らかな差異は認められなかった。



安全性評価項目(出血性イベント)については、安全性評価項目(入院治
療を伴う出血性イベント)、安全性探索的評価項目 1(輸血又は止血処置
を伴う出血性イベント)、安全性探索的評価項目 2(全ての出血性イベン
ト)の三種類のアウトカム定義を設定して検討した。その結果、シロスタ
ゾールの安全性評価項目において、重み付けによる調整ハザード比の信頼
区間の上限がわずかに 1.00 を下回ったが、マッチングによる調整ハザード
比の結果と併せて評価すると、発現リスクに明らかな差異が認められると
は判断できないと考えた。また、安全性探索的評価項目 2 で曝露群の発現
リスクが低い結果が得られたが、当該定義は病名の付与のみで、かつ疑い
病名も含む条件でアウトカムを捕捉するものであったことから、軽度の出
血を多く捕捉している可能性や出血が発症していない症例を捕捉している
可能性も否定できないと考えられた。



したがって、本調査結果は慎重に解釈する必要があるものの、本調査結果を以
て抗血小板薬のジェネリック医薬品及び先発医薬品における脳梗塞再発及び出
血性イベントの発現リスクに明らかな差異があるとは結論付けられないと考え
た。



本調査の主な限界


電子カルテにおける処方オーダの商品名の情報を基に先発医薬品又はジェネリ
ック医薬品に分類しており、実際に調剤された医薬品の商品名の情報が取得で
きないため、曝露群と対照群の誤分類が生じている可能性がある。



調査 2 において、有効性評価項目はアウトカムバリデーションが実施された定
義を利用したが、三種類の安全性評価項目はいずれもアウトカムバリデーショ
ンが実施されていない定義であるため慎重に結果を解釈する必要がある。



調査 2 において、傾向スコアの手法を用いて交絡因子の調整を可能な限り行っ
ているものの、潜在的な交絡因子が結果に影響を与えている可能性は否定でき
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