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父親支援マニュアル (39 ページ)
出典
公開元URL | https://www.ncchd.go.jp/scholar/section/policy/project/papasupport_manual.pdf |
出典情報 | 日本初・自治体向け父親支援マニュアルを公開-「父親の産後うつ」や孤立を防ぎ、幸せな子育て期の実現を目指して-(1/30)《国立成育医療研究センター》 |
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第4章
母子保健・子育て支援事業の見直しとしての研修の実施
ている状況は様々であるため、対象となる自治
などで構成する方法がある。研修についても同
体の状況に合わせて研修に取り組むことが望ま
様に、内容の順序性を吟味することによって、参
しい。
加者に内容の理解を促し、目的・目標の達成に向
けて効果的な研修を実施することができる。
研修の目的は、各自治体において父親支援が
どのように進展することが望ましいのかを表し、
本研修では、全体を「導入」
「展開」
「まとめ」に
その目的を達成するための目標として、対象者
構成した(表4−2参照)。
「 導入」では、参加者と研
の意識や行動の変化などを設定する。なお、この
修の目的や目標を確認し、研修の準備性を整え
目的・目標は、研修の前段に参加者全員で共有
るために前提となる知識(成育基本法の説明や各
することが望ましい。
自治体における父親の育児の実態など)を共有する
こととした。次の「展開」では、導入で得た知見
2 対象者
を踏まえて現状を振り返ることで課題を抽出し、
担当部署や職種に関わらず、広く父親に接す
改善策を検討することとした。最後に「まとめ」
る機会のある部署や機関から、様々な職種が参
では、本研修の目的・目標が達成できたのかを全
加することが望ましい。また、同一の自治体内の
体で確認するとともに、研修を踏まえた実践へ
部署や機関だけでなく、様々な自治体の職員・職
の展開に移行するきっかけとした。
種が参加することで、自組織の取り組みを客観
的に捉えることができ、さらに、自組織にはない
5 評価
新たなアイデアを得る機会になることが期待で
研修の評価には、大きく二つの側面「参加者個
人の評価」
「研修自体の評価」がある。
「 参加者個
きる。
人の評価」は研修の目標が達成できたか、
「 研修
3 内容と方法
自体の評価」は参加者の目標達成度を踏まえて、
本研修は新たな知見を得るための知識伝達型
研修のシステム・設計を評価する。
評価の視点としては、ストラクチャー(構造)、
の研修ではなく、対象者自らが課題を発見し、課
題に対する解決策を主体的に考える、課題解決
プロセス(過程)、アウトプット(実施量)、アウト
を目的とした参加型の研修を目指している。そ
カ ム( 結 果 )が あ る( 第 3 章 2 事 業 構 築 の プ ロ セ ス
の た め、シ ン ク ペアシェア(アクティブラーニ ン
「事業計画書を作成する」の項も参照)。
グ技法の一つで、問いかけに対して、まず1 人で考え
ストラクチャーは研修を実施するための仕
〔Think〕、ペアで共有・議論し〔Pair〕、その内容を全体
組みや体制などを評価する視点で、プロセスは
で共有〔Share〕してもらう方法)や、グループディ
研修の目的や目標の達成に向けた過程(手順)や、
スカッションなどの方法を用い、対象者が主体
実施状況を評価する。アウトプットは研修の実
的・能動的に研修に参加できるような方法をと
施量や予定していた参加者数のうち、どの程度
ることが望ましい。
参加が得られたのかを示す。アウトカムは研修
の目的・目標の達成度や成果の数値目標に対す
4 構成
る評価である。これら評価の視点例を表4 −1 に
物事を相手にわかりやすく伝えるための方法
示す。
として、伝えたい内容を「起承転結」や「序破急」
この評価を実施する方法としては、参加者の
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母子保健・子育て支援事業の見直しとしての研修の実施
ている状況は様々であるため、対象となる自治
などで構成する方法がある。研修についても同
体の状況に合わせて研修に取り組むことが望ま
様に、内容の順序性を吟味することによって、参
しい。
加者に内容の理解を促し、目的・目標の達成に向
けて効果的な研修を実施することができる。
研修の目的は、各自治体において父親支援が
どのように進展することが望ましいのかを表し、
本研修では、全体を「導入」
「展開」
「まとめ」に
その目的を達成するための目標として、対象者
構成した(表4−2参照)。
「 導入」では、参加者と研
の意識や行動の変化などを設定する。なお、この
修の目的や目標を確認し、研修の準備性を整え
目的・目標は、研修の前段に参加者全員で共有
るために前提となる知識(成育基本法の説明や各
することが望ましい。
自治体における父親の育児の実態など)を共有する
こととした。次の「展開」では、導入で得た知見
2 対象者
を踏まえて現状を振り返ることで課題を抽出し、
担当部署や職種に関わらず、広く父親に接す
改善策を検討することとした。最後に「まとめ」
る機会のある部署や機関から、様々な職種が参
では、本研修の目的・目標が達成できたのかを全
加することが望ましい。また、同一の自治体内の
体で確認するとともに、研修を踏まえた実践へ
部署や機関だけでなく、様々な自治体の職員・職
の展開に移行するきっかけとした。
種が参加することで、自組織の取り組みを客観
的に捉えることができ、さらに、自組織にはない
5 評価
新たなアイデアを得る機会になることが期待で
研修の評価には、大きく二つの側面「参加者個
人の評価」
「研修自体の評価」がある。
「 参加者個
きる。
人の評価」は研修の目標が達成できたか、
「 研修
3 内容と方法
自体の評価」は参加者の目標達成度を踏まえて、
本研修は新たな知見を得るための知識伝達型
研修のシステム・設計を評価する。
評価の視点としては、ストラクチャー(構造)、
の研修ではなく、対象者自らが課題を発見し、課
題に対する解決策を主体的に考える、課題解決
プロセス(過程)、アウトプット(実施量)、アウト
を目的とした参加型の研修を目指している。そ
カ ム( 結 果 )が あ る( 第 3 章 2 事 業 構 築 の プ ロ セ ス
の た め、シ ン ク ペアシェア(アクティブラーニ ン
「事業計画書を作成する」の項も参照)。
グ技法の一つで、問いかけに対して、まず1 人で考え
ストラクチャーは研修を実施するための仕
〔Think〕、ペアで共有・議論し〔Pair〕、その内容を全体
組みや体制などを評価する視点で、プロセスは
で共有〔Share〕してもらう方法)や、グループディ
研修の目的や目標の達成に向けた過程(手順)や、
スカッションなどの方法を用い、対象者が主体
実施状況を評価する。アウトプットは研修の実
的・能動的に研修に参加できるような方法をと
施量や予定していた参加者数のうち、どの程度
ることが望ましい。
参加が得られたのかを示す。アウトカムは研修
の目的・目標の達成度や成果の数値目標に対す
4 構成
る評価である。これら評価の視点例を表4 −1 に
物事を相手にわかりやすく伝えるための方法
示す。
として、伝えたい内容を「起承転結」や「序破急」
この評価を実施する方法としては、参加者の
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