第5章

具体的な支援策と実践例

親だけでなく父親にも話を聞くアプローチが

自治体が直接父親に
2 アプローチする方法や
事業

で き る。父 親 が 同 伴 し て い る 際 に、育 児 支 援 で
な く 禁 煙 指 導 を 行 な っ て い る 自 治 体 も あ る が、
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その際に父親が抱えている悩みや不安を聞く
こ と、ま た 情 報 提 供 を 行 う こ と で、父 親 を 支 援

こ こ で は、自 治 体 が 直 接 父 親 に 対 し て ア プ

す る き っ か け 作 り に も な る。最 近 で は、父 親 の

ローチできるタイミングや方法、工夫や配慮点

育休に関する相談も増えているため、妊娠期か

な ど に つ い て 記 載 し て い く。ま た、具 体 的 な 事

ら育休取得の意思を確認し、取得方法やそのタ

例を紹介する。

イミングに関する情報提供も支援として必要
になってきている。
ま た、父 親 が 同 伴 し て い な く て も、父 親 の 健

現行の母子保健事業における父親に

康状態及び生活状況や労働環境などの情報を

アプローチした事業と実践例
具 体 的 な 支 援 策 を 検 討 す る に あ た り、新 た

取 得 し て お く こ と は、そ の 後 の 家 族 全 体 の 生

な事業を構築してスタートすることも一つで

活や健康状態におけるリスクアセスメントに

あ る が、現 在 実 施 さ れ て い る 母 子 保 健 事 業 に

も 役 立 つ。そ の た め、問 診 票 な ど に そ う い っ た

父 親 支 援 の「 何 か 」を 加 え て、父 親 支 援 と す る

項目を加えるだけでも、父親へのアプローチの

こともできる。ここでは父親を支援の主体に追

第一歩となりうる。相談窓口や育休に関する情

加したり、アプローチする方法について紹介す

報などについても、リーフレットなどを作成し、

る。基礎自治体における母子保健事業で主に実

配布することも支援としては可能である。また、

施されているものとして、母子健康手帳の配布、

自治体によっては父子手帳を交付し、情報提供

妊 娠 期 の 産 前 教 室 の 実 施、乳 幼 児 健 診、家 庭 訪

を行ったり、メッセージや写真を貼ったりして

問での支援がある。

父親の育児参画を感化したりするようなアプ
ローチを行っているところもある 。

母子手帳交付時に父親が同伴するケースも

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増 え て お り、面 談 を 行 っ て い る 自 治 体 で は、母
母子健康手帳交付時の実践例

父子手帳の配布
対象

児の父親となる方：母子健康手帳交付に来所した方（主に胎児の母親）または本人に配布

場所

市区町村母子健康手帳交付窓口

担当者

母子保健課職員、窓口担当者

内容

赤ちゃんの発達、お父さんのための基礎知識、メンタルヘルス、育児休業制度、子育て支援制度・
施設・相談窓口、子どもの記録（妊娠期から子どもの写真で成長記録とするページ）など

ポイント
課題

母親経由で父親にアプローチできる。地域特性に合わせて独自に作成しても良い。
継続的な利用に至らないことが多い。月齢、年齢に合わせた子ども・育児・父親自身の健康に関する情報や、
子どもや家族の記録を保存するページを設けて成長記録も兼ねる内容にするなどの工夫があると良い。

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