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大腸がんファクトシート2024 (12 ページ)

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出典情報 大腸がん対策を推進するための「大腸がんファクトシート」公開(3/27)《国立がん研究センター》
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第1章

大腸がんの病態

1.3 大腸がんの発がんメカニズム

1.3 大腸がんの発がんメカニズム

散発性大腸癌の発生経路として、古典的経路

リープ(hyperplastic polyp:HP)、sessile serrated

(adenoma-carcinoma sequence)とde novo

lesion(SSL)、鋸歯状腺腫(traditional serrated

pathway、ならびに鋸歯状経路(serrated pathway)が

adenoma:TSA)に分類される。鋸歯状病変に共通する

挙げられる3-9)。

遺伝子異常はBRAF変異またはKRAS変異である。さら

古典的経路(adenoma-carcinoma sequence)では、

に、WNT経路の活性化、ミスマッチ修復異常、CpG

大腸腺腫を前駆病変とし、「腫瘍が遺伝子異常を段階的に

island methylator phenotype(CIMP)などが関与

獲得して組織像を変えながら発癌に至る」という多段階

するとされる。

発癌過程を経て大腸癌が発生する。最初に大腸粘膜の細

その他には潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患を背景に

胞がAPC/CTNNB1変異を獲得して腺腫となり、その後

大腸癌(colitis-associated cancer, colitic cancer)が

KRAS変異やTP53変異、SMAD4変異などを獲得して大

発生する経路がある。
大腸癌のうちの約30%は遺伝性素因のある大腸癌と

腸癌に至ると考えられている。
de novo pathwayとは、正常組織から前癌病変を介さ

される10)。遺伝性大腸癌(生殖細胞系列において原因遺

ず直接癌が発生する経路とされているが、その詳細な機

伝子の病的バリアントが検出されていれば、家族集積

序や頻度については明らかになっていない。

性に関係なく遺伝性大腸癌と定義される)は全大腸癌

鋸歯状経路は、大腸鋸歯状病変を前駆病変とし発癌す

の約5%を占める。原因遺伝子が同定されている代表

る経路であり、散発性大腸癌全体の約2~3割を占めると

的 な遺伝性大腸癌として家族性大腸腺腫症(familial

言われている。近年、大腸鋸歯状病変には複数の病変が含

adenomatous polyposis:FAP)やリンチ症候群があげ

まれていることが明らかとなり、現在、主に、過形成性ポ

られる。

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