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大腸がんファクトシート2024 (47 ページ)
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出典情報 | 大腸がん対策を推進するための「大腸がんファクトシート」公開(3/27)《国立がん研究センター》 |
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第5章
大腸がんの治療
5.3 大腸がんに対する外科治療とサーベイランス
5.3 大腸がんに対する外科治療とサーベイランス
① 外科治療
遠隔転移を伴わない根治切除可能なStage 0-Ⅲ大腸
可能であり、術者も微細構造の視認性の向上や、助手と
癌(内視鏡切除可能例を除く)の標準治療は外科切除で
同一視野を共有できるといった利点が挙げられるが、鉗
あり、根治切除の原則は、原発巣を含む十分な腸管切除
子の可動域制限や術者や助手の手ぶれによる不安定さ
と、原発巣を栄養する血管によって規定される所属リンパ
も指摘されている。腹腔鏡手術の技術的課題を克服する
節の系統的郭清である。遠隔転移を伴うStage Ⅳの大腸
ことを目的に、消化器外科領域でもロボット支援手術が
癌であっても、原発巣・転移巣がともに切除可能である
保険収載され、急速に件数が増加している。2018年に
場合や、大腸癌による腸管狭窄や出血などの症状を伴い
まず直腸癌に対しては保険収載となり、良好な短期成績が
化学療法が安全に行えない場合も手術の適応である1)。
示されている 13) 。さらに2022年には結腸癌に対しても
本邦の大腸癌症例における手術方法は、腹腔鏡手術が
保険適応となり、開腹移行率や合併症発生率が腹腔鏡手
83.8%と全国的に普及している12)。腹腔鏡手術は傷が小
術よりも低いことが報告されているが、手術時間の長さ
さく、術後疼痛が少ないだけでなく術後在院日数の短縮が
やコストの高さなどが課題となっている。
② 外科治療後のサーベイランス
外科治療後の本邦における再発率はStageⅠ: 5%、
of Clinical Oncology (ASCO) 16), European Society
Stage Ⅱ: 14%、Stage Ⅲ: 29%と報告されている1)。再
for Medical Oncology (ESMO) 17) も同様の検査で
発臓器は、結腸癌では肝、肺、腹膜の順に多く、直腸癌では
サーベイランスを推奨しているが、本邦のガイドラインの
肺、肝、局所に多い 1) 。再発巣の治癒切除ができれば、そ
ほうがより厳密に設定されている。
大腸癌外科治療症例のうち、2-7%に同時性大腸多
の時点から5年生存が期待できる症例もある14)。
再発の87%が術後3年以内、97%が術後5年以内に診断
発癌を認めることが報告されていることから、前処置不良
されているため14,15)、サーベイランス期間は術後5年間が
や狭窄で術前に全大腸を十分に検索できなかった場合、
目安とされており、再発の多い術後3年以内はサーベイラ
術後6か月以内をめどに残存大腸の検査を行うことが推奨
ンス間隔が短めに設定されている 1) 。経過観察法として
される1)。また、大腸癌治療後には異時性大腸癌が1.5-3%
『大腸癌治療ガイドライン2024』では、問診・診察、腫瘍
発生すると報告されており、一般集団と比較し高率である
マーカー、胸部CT,腹部CT,大腸内視鏡検査、直腸指診を
1)。
組み合わせた検査を推奨している1)。American Society
ー 46 ー
大腸がんの治療
5.3 大腸がんに対する外科治療とサーベイランス
5.3 大腸がんに対する外科治療とサーベイランス
① 外科治療
遠隔転移を伴わない根治切除可能なStage 0-Ⅲ大腸
可能であり、術者も微細構造の視認性の向上や、助手と
癌(内視鏡切除可能例を除く)の標準治療は外科切除で
同一視野を共有できるといった利点が挙げられるが、鉗
あり、根治切除の原則は、原発巣を含む十分な腸管切除
子の可動域制限や術者や助手の手ぶれによる不安定さ
と、原発巣を栄養する血管によって規定される所属リンパ
も指摘されている。腹腔鏡手術の技術的課題を克服する
節の系統的郭清である。遠隔転移を伴うStage Ⅳの大腸
ことを目的に、消化器外科領域でもロボット支援手術が
癌であっても、原発巣・転移巣がともに切除可能である
保険収載され、急速に件数が増加している。2018年に
場合や、大腸癌による腸管狭窄や出血などの症状を伴い
まず直腸癌に対しては保険収載となり、良好な短期成績が
化学療法が安全に行えない場合も手術の適応である1)。
示されている 13) 。さらに2022年には結腸癌に対しても
本邦の大腸癌症例における手術方法は、腹腔鏡手術が
保険適応となり、開腹移行率や合併症発生率が腹腔鏡手
83.8%と全国的に普及している12)。腹腔鏡手術は傷が小
術よりも低いことが報告されているが、手術時間の長さ
さく、術後疼痛が少ないだけでなく術後在院日数の短縮が
やコストの高さなどが課題となっている。
② 外科治療後のサーベイランス
外科治療後の本邦における再発率はStageⅠ: 5%、
of Clinical Oncology (ASCO) 16), European Society
Stage Ⅱ: 14%、Stage Ⅲ: 29%と報告されている1)。再
for Medical Oncology (ESMO) 17) も同様の検査で
発臓器は、結腸癌では肝、肺、腹膜の順に多く、直腸癌では
サーベイランスを推奨しているが、本邦のガイドラインの
肺、肝、局所に多い 1) 。再発巣の治癒切除ができれば、そ
ほうがより厳密に設定されている。
大腸癌外科治療症例のうち、2-7%に同時性大腸多
の時点から5年生存が期待できる症例もある14)。
再発の87%が術後3年以内、97%が術後5年以内に診断
発癌を認めることが報告されていることから、前処置不良
されているため14,15)、サーベイランス期間は術後5年間が
や狭窄で術前に全大腸を十分に検索できなかった場合、
目安とされており、再発の多い術後3年以内はサーベイラ
術後6か月以内をめどに残存大腸の検査を行うことが推奨
ンス間隔が短めに設定されている 1) 。経過観察法として
される1)。また、大腸癌治療後には異時性大腸癌が1.5-3%
『大腸癌治療ガイドライン2024』では、問診・診察、腫瘍
発生すると報告されており、一般集団と比較し高率である
マーカー、胸部CT,腹部CT,大腸内視鏡検査、直腸指診を
1)。
組み合わせた検査を推奨している1)。American Society
ー 46 ー