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大腸がんファクトシート2024 (48 ページ)

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出典情報 大腸がん対策を推進するための「大腸がんファクトシート」公開(3/27)《国立がん研究センター》
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第5章

大腸がんの治療

5.4 大腸がんに対する薬物療法/放射線療法

5.4 大腸がんに対する薬物療法/放射線療法

① 薬物療法
大腸癌に対する薬物療法には、術後再発抑制を目的とし

BRAF V600E遺伝子検査、MSI検査を実施し、その結果や

た補助化学療法と、延命や症状緩和を目的とした切除不

腫瘍占居部位を考慮して一次治療の方針を決定するこ

能進行・再発大腸癌に対する緩和的化学療法の2種類が

とが推奨されている 1)。全身状態が不良、主要臓器機能

ある。補助化学療法は、手術によって肉眼的・顕微鏡的に

が保たれていない、重篤な併存疾患を有する、といった

病変を完全に取り切れた症例に対して、再発を抑制し予

症例は原則的に薬物療法の適応はないため、治療前に

後を改善する目的で、術後に実施される薬物療法である。

は身体所見や血液・尿検査結果を確認し投与可能かを

主にStageⅢ大腸癌が対象で、再発リスクの高いStage

判断する1)。治療開始後は治療関連有害事象などを確認

Ⅱ大腸癌に対しても実施されることがある。術後8週頃ま

しつつ、治療の継続、薬剤の減量などを適宜判断する。

でに開始することが望ましく、投与期間は原則6か月間で

治療効果判定はCT,MRIなどで行うが、腫瘍縮小効果の

ある1)。切除不能進行・再発大腸癌は、薬物療法を実施し

判定にはRECIST(Response Evaluation Criteria

ない場合、生存期間中央値は約8か月と報告されている

In Solid Tumors;

が18)、薬物療法を行うことで生存期間中央値を30か月以

https://jcog.jp/assets/RECISTv11J_20100810.

上に延長することが可能と報告されている19-21)。薬物療

pdf)を用いる 1)。RECIST上もしくは臨床的に治療効果

法単独で治癒を望むことは難しいが、薬物療法が奏効し

が認められなくなった場合や有害事象により治療継続

転移巣が治癒切除された場合には、治癒が得られる場合も

が困難と判断される場合には治療を中止し、可能であ

ある。

れば次治療への移行を検討する1)。

薬物療法を行う前にRAS(KRAS/NRAS)遺伝子検査、

② 放射線療法
直腸癌に対しては薬物療法と同時併用で補助放射線療

得られることが示唆されているが22)、生存率の改善に関

法が行うことがある。局所制御率の向上を目的とし行わ

する明確なエビデンスは、現時点では存在しない1)。

れ、術前照射では肛門括約筋温存率と切除率の向上が

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