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大腸がんファクトシート2024 (39 ページ)

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出典情報 大腸がん対策を推進するための「大腸がんファクトシート」公開(3/27)《国立がん研究センター》
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第4章

大腸がん検診

4.2 大腸がん検診プログラムと精度管理

③ 日英の大腸がん検診プログラムと大腸がん罹患率・死亡率の推移の比較
英国では2年毎である。

ここではすでに組織型検診を実施している英国と日本

精度管理に関しては、英国では検診間隔に基づいて検

のがん検診実施体制を比較し、大腸がん罹患率・死亡率

診対象者が特定され検診への招待ハガキが郵送され、

の推移を検討する。
表4では、国際がん研究機関(IARC)の「5大陸のがん

招待率が算出できるのに対して、日本では検診対象者が

検診(CanScreen5)」10)を参照し、両国の大腸がん検診

完全に特定されているわけではなく招待ハガキを郵送し

プログラムと精度管理に関する情報を示した。

ているのは一部にすぎない。検診受診率は、日本が11%

日本の検診開始年は1992年と早く、当初より便潜血検

に対して英国は42.6%と大きな差がある。精検受診率は

査免疫法を用いていた。一方、英国では便潜血検査化学

日本が68.6%、英国82.6%である。日本の精密検査未把

法のRCTで有意な死亡率減少効果が示された後、国内で

握率は16.8%であるが 13) 、英国の精密検査結果把握の

パイロット研究を行った上で化学法の導入を決定した

完全性はほぼ100%である。このように、日本では早くか

11) 。免疫法もパイロット研究を行った上で 12) 切り替えを

ら公的な大腸がん検診プログラムが実施されているが、

進めた。検診対象年齢は日本では40歳以上、英国では

精度管理に関する課題が多い。

50-74歳である。また、検診間隔は日本が1年毎に対して

表4 がん検診プログラムと精度管理に関する国際比較
日本*1

英国*1

1992年

2006年
便潜血検査化学法(2006-)
S状結腸鏡(2013-2021)
便潜血検査免疫法(2014-)

検診プログラムの概要
検診開始年
検査方法(開始年)

便潜血検査免疫法

対象年齢

40歳以上

化学法(60-74歳)
S状結腸鏡(55歳)
免疫法(60-74歳、2021年より50-74歳)

検診間隔

1年

化学法(2年)
S状結腸鏡(1回)
免疫法(2年)


集約
集約
集約
集約
集約
なし
あり
(2017年)

11
100
ー*6
7.5
68,6
1,8

ー*2
ー*3
ー*3
ー*3
ー*3

ー*3
あり
(2016年、化学法データ)
76.8
42.6
99.8
99.3
2.1
82.6
0.1

精密検査
対象者の特定
検診参加
検診結果
精密検査
最終病理診断
がんのステージ
治療
がん登録とのリンケージ
精度管理に関する指標(報告年)
招待率Invitation coverage(%)*4
受診率Examination coverage(%)*5
検診結果把握の完全性(%)
精密検査結果把握の完全性(%)
要精検率(%)
精検受診率(%)
がん発見率(/1000人あたり)
*1: IARC, CanScreen5. https://canscreen5.iarc.fr/ [Accessed on March 28, 2024]

*4: 招待率 = (個別に招待された人数)/(がん検診対象となる人口)*100

*2: Public health functions to be exercised by NHS England Service specification No.26 Bowel Cancer Screening Programme. *5: 受診率 = (対象者のうち検診を受けた人数)/(がん検診対象となる人口)*100
*3: NHSのScreening Quality Assurance visit report

*6:地域保健・健康増進事業報告(2022年度)において、精密検査未把握率16.8%

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