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大腸がんファクトシート2024 (28 ページ)
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出典情報 | 大腸がん対策を推進するための「大腸がんファクトシート」公開(3/27)《国立がん研究センター》 |
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大腸がんのリスク
第3章
3.1 生活習慣に関連する要因
3.1 生活習慣に関連する要因
①喫 煙
喫煙はがんのリスクを増加させるが、大腸がんもその
ん対策研究所の「科学的根拠に基づくがんリスク評価と
例外ではない。国際がん研究機関 (International
がん予防ガイドライン提言に関する研究」(以下、研究班)
Agency for Research on Cancer, IARC)は、ヒトに
では、がんのリスク・予防要因を「確実」、「ほぼ確実」、「可
おける十分な科学的証拠の裏づけをもって、喫煙は大腸
能性あり」、「データ不十分」の四段階で評価しており、喫煙
がんの発がん性があると評価している 1) 。 また、米国の
により日本人における大腸がんのリスクが上がることは
疾病予防管理センター(Centers for Disease Control
「確実」と評価している4-6) (図1)。
and Prevention, CDC)は、公衆衛生総監報告書(a
国際的にも、日本人においても、喫煙が大腸がんのリス
report of the Surgeon General)で、喫煙の健康影響
クを高めることは確実である。11の前向き研究の結果を
を包括的に評価した報告書をまとめ、喫煙と大腸腺腫性
統合した国際的なメタ・アナリシスでは、1日あたり40本
ポリープおよび大腸がんとの因果関係を推測するのに
以上喫煙すると大腸がんの罹患リスクが40%近く増加
十分な科学的証拠がある、と結論づけている2)。
すると報告されている 7) 。 また、10件の日本のコホート
日本人については、厚生労働省の「喫煙と健康 喫煙の
研究を統合した解析では、1日あたり20本以上喫煙する
健康影響に関する検討会」で、喫煙と大腸がんのリスク増
と男性で約20%、女性で約40%大腸がんの罹患リスクが
加との関連は、上から2番目の確からしさ(レベル2:科学
増加するという結果であった5)。一方、受動喫煙に関して
的証拠は因果関係を示唆しているが十分ではない)であ
は、大腸がん罹患リスクとの関連についてまだ科学的証拠
ると判定されている3)。さらに、国立がん研究センターが
は不十分であるため結論づけられない4)。
図1. 日本人のコホート研究の統合解析による喫煙状況別の大腸がん罹患のハザード比
男性
大腸
1.60
ハザード比
*
*
* 統計学的有意(p<0.05)
結腸
1.80
1.40
女性
*
直腸
1.80
1.80
1.60
1.60
1.40
*
*
*
*
*
1.40
1.20
1.20
1.00
1.00
1.00
0.80
0.80
0.80
0.60 1.00 1.00 1.19 1.06 1.17 1.08 1.20 1.09
0.60 1.00 1.00 1.19 1.07 1.20 0.98 1.18 1.12
0.60 1.00 1.00 1.21 1.13 1.10 1.42 1.27 1.05
0.40
0.40
0.40
0.20
0.20
0.20
0.00
0.00
非喫煙者
喫煙経験者
過去喫煙者
現在喫煙者
非喫煙者
喫煙経験者
1.20
過去喫煙者
現在喫煙者
0.00
非喫煙者
喫煙経験者
過去喫煙者
現在喫煙者
参考文献5 : Akter S, Islam Z, Mizoue T, et al. Smoking and colorectal cancer: A pooled analysis of 10 population-based cohort studies in Japan.
Int J Cancer 2021;148(3):654-64. のTable 2より作成
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第3章
3.1 生活習慣に関連する要因
3.1 生活習慣に関連する要因
①喫 煙
喫煙はがんのリスクを増加させるが、大腸がんもその
ん対策研究所の「科学的根拠に基づくがんリスク評価と
例外ではない。国際がん研究機関 (International
がん予防ガイドライン提言に関する研究」(以下、研究班)
Agency for Research on Cancer, IARC)は、ヒトに
では、がんのリスク・予防要因を「確実」、「ほぼ確実」、「可
おける十分な科学的証拠の裏づけをもって、喫煙は大腸
能性あり」、「データ不十分」の四段階で評価しており、喫煙
がんの発がん性があると評価している 1) 。 また、米国の
により日本人における大腸がんのリスクが上がることは
疾病予防管理センター(Centers for Disease Control
「確実」と評価している4-6) (図1)。
and Prevention, CDC)は、公衆衛生総監報告書(a
国際的にも、日本人においても、喫煙が大腸がんのリス
report of the Surgeon General)で、喫煙の健康影響
クを高めることは確実である。11の前向き研究の結果を
を包括的に評価した報告書をまとめ、喫煙と大腸腺腫性
統合した国際的なメタ・アナリシスでは、1日あたり40本
ポリープおよび大腸がんとの因果関係を推測するのに
以上喫煙すると大腸がんの罹患リスクが40%近く増加
十分な科学的証拠がある、と結論づけている2)。
すると報告されている 7) 。 また、10件の日本のコホート
日本人については、厚生労働省の「喫煙と健康 喫煙の
研究を統合した解析では、1日あたり20本以上喫煙する
健康影響に関する検討会」で、喫煙と大腸がんのリスク増
と男性で約20%、女性で約40%大腸がんの罹患リスクが
加との関連は、上から2番目の確からしさ(レベル2:科学
増加するという結果であった5)。一方、受動喫煙に関して
的証拠は因果関係を示唆しているが十分ではない)であ
は、大腸がん罹患リスクとの関連についてまだ科学的証拠
ると判定されている3)。さらに、国立がん研究センターが
は不十分であるため結論づけられない4)。
図1. 日本人のコホート研究の統合解析による喫煙状況別の大腸がん罹患のハザード比
男性
大腸
1.60
ハザード比
*
*
* 統計学的有意(p<0.05)
結腸
1.80
1.40
女性
*
直腸
1.80
1.80
1.60
1.60
1.40
*
*
*
*
*
1.40
1.20
1.20
1.00
1.00
1.00
0.80
0.80
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0.60 1.00 1.00 1.19 1.06 1.17 1.08 1.20 1.09
0.60 1.00 1.00 1.19 1.07 1.20 0.98 1.18 1.12
0.60 1.00 1.00 1.21 1.13 1.10 1.42 1.27 1.05
0.40
0.40
0.40
0.20
0.20
0.20
0.00
0.00
非喫煙者
喫煙経験者
過去喫煙者
現在喫煙者
非喫煙者
喫煙経験者
1.20
過去喫煙者
現在喫煙者
0.00
非喫煙者
喫煙経験者
過去喫煙者
現在喫煙者
参考文献5 : Akter S, Islam Z, Mizoue T, et al. Smoking and colorectal cancer: A pooled analysis of 10 population-based cohort studies in Japan.
Int J Cancer 2021;148(3):654-64. のTable 2より作成
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