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資料1-2-6診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (1 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》 |
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資料1-2-6
(診断基準等のアップデート案(見え消し))
84 サルコイドーシス
取扱注意
○ 概要
1.概要
サルコイドーシスは原因不明の多臓器疾患であり、若年者から高齢者まで発症する。発病時の臨床症状
が多彩で、その後の臨床経過が多様であることが特徴の1つである。肺門縦隔リンパ節、肺、眼、皮膚の罹
患頻度が高いが、神経、筋、心臓、腎臓、骨、消化器など全身のほとんどの臓器で罹患する。以前は検診
で発見される無症状のものが多く自然改善例も多かったが、近年は自覚症状で発見されるものが増加して
経過も長引く例が増えている。乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫の証明があれば組織診断群となる
が、組織生検による診断が得られない場合には臨床診断群又は疑診群となる。肺、心臓、眼、神経、腎臓
など生命予後・機能予後を左右する臓器・組織では、十分な治療と管理が必要である。
2.原因
原因は不明とされているが、疾患感受性のある個体において、病因となる抗原により Th1 型細胞免疫反
応(IV 型アレルギー反応)が起こり、全身諸臓器に肉芽腫が形成されると考えられている。原因抗原として
プロピオニバクテリア(アクネ菌)、結核菌などの微生物が候補として挙げられており、遺伝要因としてヒト白
血球抗原(HLA)遺伝子のほか、複数の疾患感受性遺伝子の関与が推定されている。
3.症状
発病時の症状は極めて多彩である。検診発見の肺サルコイドーシスなど無症状のものもあるが、近年は
有症状のものが増えている。
サルコイドーシスの症状には、「臓器特異的症状」と「(臓器非特異的)全身症状」とがある。臓器特異的
症状は、侵された各臓器に起こるよって引き起こされる咳・痰、ぶどう膜炎、皮疹、不整脈・、息切れ、神経
麻痺、筋肉腫瘤、骨痛などの様々な臓器別の症状であり、急性発症型のものと慢性発症型のものがある。
全身症状は、臓器病変とは無関係に起こる発熱、体重減少、疲れ、痛み、息切れなどである。これら全身
症状は、特異的な検査所見に反映されないために見過ごされがちであるが、症状が強いと患者の quality
of life(QOL)が著しく損なわれることになる。
4.治療法
現状では原因不明であり根治療法といえるものはなく、肉芽腫性炎症を抑える治療が行われる。症状軽
微で自然改善が期待される場合には、無治療で経過観察とされる。積極的な治療対象となるのは、臓器障
害のために日常生活が障害されている場合や、現在の症状が乏しくても将来の生命予後・機能予後の悪
化のおそれがある場合である。全身的治療薬は、副腎皮質ステロイド薬が第一選択となる。しかし、再発症
例、難治症例も多く、二次治療薬としてメトトレキサートやアザチオプリンなどの免疫抑制薬も使用されてい
る。局所的治療は、眼病変、皮膚病変ときに呼吸器病変に対して行われる。
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(診断基準等のアップデート案(見え消し))
84 サルコイドーシス
取扱注意
○ 概要
1.概要
サルコイドーシスは原因不明の多臓器疾患であり、若年者から高齢者まで発症する。発病時の臨床症状
が多彩で、その後の臨床経過が多様であることが特徴の1つである。肺門縦隔リンパ節、肺、眼、皮膚の罹
患頻度が高いが、神経、筋、心臓、腎臓、骨、消化器など全身のほとんどの臓器で罹患する。以前は検診
で発見される無症状のものが多く自然改善例も多かったが、近年は自覚症状で発見されるものが増加して
経過も長引く例が増えている。乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫の証明があれば組織診断群となる
が、組織生検による診断が得られない場合には臨床診断群又は疑診群となる。肺、心臓、眼、神経、腎臓
など生命予後・機能予後を左右する臓器・組織では、十分な治療と管理が必要である。
2.原因
原因は不明とされているが、疾患感受性のある個体において、病因となる抗原により Th1 型細胞免疫反
応(IV 型アレルギー反応)が起こり、全身諸臓器に肉芽腫が形成されると考えられている。原因抗原として
プロピオニバクテリア(アクネ菌)、結核菌などの微生物が候補として挙げられており、遺伝要因としてヒト白
血球抗原(HLA)遺伝子のほか、複数の疾患感受性遺伝子の関与が推定されている。
3.症状
発病時の症状は極めて多彩である。検診発見の肺サルコイドーシスなど無症状のものもあるが、近年は
有症状のものが増えている。
サルコイドーシスの症状には、「臓器特異的症状」と「(臓器非特異的)全身症状」とがある。臓器特異的
症状は、侵された各臓器に起こるよって引き起こされる咳・痰、ぶどう膜炎、皮疹、不整脈・、息切れ、神経
麻痺、筋肉腫瘤、骨痛などの様々な臓器別の症状であり、急性発症型のものと慢性発症型のものがある。
全身症状は、臓器病変とは無関係に起こる発熱、体重減少、疲れ、痛み、息切れなどである。これら全身
症状は、特異的な検査所見に反映されないために見過ごされがちであるが、症状が強いと患者の quality
of life(QOL)が著しく損なわれることになる。
4.治療法
現状では原因不明であり根治療法といえるものはなく、肉芽腫性炎症を抑える治療が行われる。症状軽
微で自然改善が期待される場合には、無治療で経過観察とされる。積極的な治療対象となるのは、臓器障
害のために日常生活が障害されている場合や、現在の症状が乏しくても将来の生命予後・機能予後の悪
化のおそれがある場合である。全身的治療薬は、副腎皮質ステロイド薬が第一選択となる。しかし、再発症
例、難治症例も多く、二次治療薬としてメトトレキサートやアザチオプリンなどの免疫抑制薬も使用されてい
る。局所的治療は、眼病変、皮膚病変ときに呼吸器病変に対して行われる。
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