よむ、つかう、まなぶ。
資料1-2-6診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (63 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
<診断基準>
「Definite」を対象とする。
次の a)の他、b)のうちの1項目及び c)を満たし、下記の疾患が除外できれば、Definite となる。
a)臨床症状:持続性又は反復性の粘血・血便あるいはその既往がある。
b)①内視鏡検査:ⅰ)粘膜はびまん性に侵され、血管透見像は消失し、粗ぞうまたは細顆粒状を呈する。さ
らに、もろくて易出血性(接触出血)を伴い、粘血膿性の分泌物が付着しているか、ⅱ)多
発性のびらん、潰瘍あるいは偽ポリポーシスを認める。
②注腸 X 線検査:ⅰ)粗ぞう又は細顆粒状の粘膜表面のびまん性変化、ⅱ)多発性のびらん、潰瘍、ⅲ)
偽ポリポーシスを認める。その他、ハウストラの消失(鉛管像)や腸管の狭小・短縮が認
められる。
c)生検組織学的検査:活動期では粘膜全層にびまん性炎症性細胞浸潤、陰窩膿瘍、高度な杯細胞減少が
認められる。いずれも非特異的所見であるので、総合的に判断する。寛解期では腺
の配列異常(蛇行・分岐)、萎縮が残存する。上記変化は通常直腸から連続性に口側
にみられる。
b)c)の検査が不十分あるいは施行できなくとも、切除手術または剖検により、肉眼的及び組織学的に本症
に特徴的な所見を認める場合は、下記の疾患が除外できれば、Definite とする。
除外すべき疾患は、細菌性赤痢、アメーバ性大腸炎、サルモネラ腸炎、カンピロバクタ腸炎、大腸結核、ク
ラミジア腸炎などの感染性腸炎が主体で、その他にクローン病、放射線照射性大腸炎、薬剤性大腸炎、リン
パ濾胞増殖症、虚血性大腸炎、腸型ベーチェットなどがある。
〈注1〉 まれに血便に気付いていない場合や、血便に気付いてすぐに来院する(病悩期間が短い)場合もあるの
で注意を要する。
〈注2〉 所見が軽度で診断が確実でないものは「Possible (疑診)」として取り扱い、後日再燃時などに明確な所
見が得られた時に本症と「Definite」する。
〈注3〉 Indeterminate colitis
〉 クローン病と潰瘍性大腸炎の両疾患の臨床的、病理学的特徴を合わせ持つ、鑑別困難例。鑑別困難例に対
しては経過観察を行う。その際、内視鏡や生検所見 を含めた臨床像で確定診断がえられない症例は
inflammatory bowel disease unclassified(IBDU) とする。また、切除術後標本の病理組織学的な 検索
を行っても確定診断がえられない症例は indeterminate colitis(IC)とする。経過観察により、 いずれか
の疾患のより特徴的な所見が出現する場合がある。
- 63-
「Definite」を対象とする。
次の a)の他、b)のうちの1項目及び c)を満たし、下記の疾患が除外できれば、Definite となる。
a)臨床症状:持続性又は反復性の粘血・血便あるいはその既往がある。
b)①内視鏡検査:ⅰ)粘膜はびまん性に侵され、血管透見像は消失し、粗ぞうまたは細顆粒状を呈する。さ
らに、もろくて易出血性(接触出血)を伴い、粘血膿性の分泌物が付着しているか、ⅱ)多
発性のびらん、潰瘍あるいは偽ポリポーシスを認める。
②注腸 X 線検査:ⅰ)粗ぞう又は細顆粒状の粘膜表面のびまん性変化、ⅱ)多発性のびらん、潰瘍、ⅲ)
偽ポリポーシスを認める。その他、ハウストラの消失(鉛管像)や腸管の狭小・短縮が認
められる。
c)生検組織学的検査:活動期では粘膜全層にびまん性炎症性細胞浸潤、陰窩膿瘍、高度な杯細胞減少が
認められる。いずれも非特異的所見であるので、総合的に判断する。寛解期では腺
の配列異常(蛇行・分岐)、萎縮が残存する。上記変化は通常直腸から連続性に口側
にみられる。
b)c)の検査が不十分あるいは施行できなくとも、切除手術または剖検により、肉眼的及び組織学的に本症
に特徴的な所見を認める場合は、下記の疾患が除外できれば、Definite とする。
除外すべき疾患は、細菌性赤痢、アメーバ性大腸炎、サルモネラ腸炎、カンピロバクタ腸炎、大腸結核、ク
ラミジア腸炎などの感染性腸炎が主体で、その他にクローン病、放射線照射性大腸炎、薬剤性大腸炎、リン
パ濾胞増殖症、虚血性大腸炎、腸型ベーチェットなどがある。
〈注1〉 まれに血便に気付いていない場合や、血便に気付いてすぐに来院する(病悩期間が短い)場合もあるの
で注意を要する。
〈注2〉 所見が軽度で診断が確実でないものは「Possible (疑診)」として取り扱い、後日再燃時などに明確な所
見が得られた時に本症と「Definite」する。
〈注3〉 Indeterminate colitis
〉 クローン病と潰瘍性大腸炎の両疾患の臨床的、病理学的特徴を合わせ持つ、鑑別困難例。鑑別困難例に対
しては経過観察を行う。その際、内視鏡や生検所見 を含めた臨床像で確定診断がえられない症例は
inflammatory bowel disease unclassified(IBDU) とする。また、切除術後標本の病理組織学的な 検索
を行っても確定診断がえられない症例は indeterminate colitis(IC)とする。経過観察により、 いずれか
の疾患のより特徴的な所見が出現する場合がある。
- 63-