よむ、つかう、まなぶ。
資料1-2-6診断基準等のアップデート案(第49回指定難病検討委員会資料) (42 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_25626.html |
出典情報 | 厚生科学審議会 疾病対策部会指定難病検討委員会(第49回 5/16)《厚生労働省》 |
ページ画像
ダウンロードした画像を利用する際は「出典情報」を明記してください。
低解像度画像をダウンロード
プレーンテキスト
資料テキストはコンピュータによる自動処理で生成されており、完全に資料と一致しない場合があります。
テキストをコピーしてご利用いただく際は資料と付け合わせてご確認ください。
<診断基準>
(1)自覚症状
皮膚掻痒感で初発することが多い。黄疸は出現後、消退することなく漸増することが多く、門脈圧亢進症状
が高頻度に出現する。原発性胆汁性胆管炎(primary biliary chlangitis:PBC)(原発性胆汁性肝硬変)は臨床
上、症候性(symptomatic)PBC と無症候性(asymptomatic)PBC に分類され、皮膚掻痒感、黄疸、食道胃静
脈瘤、腹水、肝性脳症など肝障害に基づく自他覚症状を有する場合は、症候性 PBC と呼ぶ。これらの症状を
欠く場合は無症候性 PBC と呼び、無症候のまま数年以上経過する場合がある。
(2)血液・生化学検査所見
症候性、無症候性を問わず、赤沈の亢進、血清中の胆道系酵素(アルカリホスファターゼ、γ
GTP など)活
性、総コレステロール値、IgM 値の上昇を認め、抗ミトコンドリア抗体(antimitochondrial antibody:AMA)が高
頻度に陽性である。IgM 値、総コレステロール値の上昇も伴うことが多い。
(3)組織学的所見
肝組織では中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管に慢性非化膿性破壊性胆管炎(chronic non-suppurative
destructive cholangitis:CNSDC)あるいは胆管消失を認める。
連続切片による検索で診断率は向上する。
(4)合併症
高脂血症が持続する場合に皮膚黄色腫を伴う。シェーグレン症候群、関節リウマチ、慢性甲状腺炎などの
自己免疫性疾患を合併することがある。
(5)鑑別診断
慢性薬物起因性肝内胆汁うっ滞、肝内型原発性硬化性胆管炎、成人性肝内胆管減少症など
(6)診断
次のいずれか1つに該当するものを PBC と診断する。
①組織学的に CNSDC を認め、検査所見が PBC として矛盾しないもの※
②AMA が陽性で、組織学的には CNSDC の所見を認めないが、PBC に矛盾しない(compatible)組織像を示
すもの※
③組織学的検索の機会はないが、AMA が陽性で、しかも臨床像(自覚症状、血液・生化学検査所見、合併症
を総合したもの)及び経過から PBC と考えられるもの
※検査所見が PBC として矛盾しない:血液所見で慢性の胆汁うっ滞所見(ALP、γGTP)
※PBC に矛盾しない組織像:胆管消失、肉芽腫など
- 42-
(1)自覚症状
皮膚掻痒感で初発することが多い。黄疸は出現後、消退することなく漸増することが多く、門脈圧亢進症状
が高頻度に出現する。原発性胆汁性胆管炎(primary biliary chlangitis:PBC)(原発性胆汁性肝硬変)は臨床
上、症候性(symptomatic)PBC と無症候性(asymptomatic)PBC に分類され、皮膚掻痒感、黄疸、食道胃静
脈瘤、腹水、肝性脳症など肝障害に基づく自他覚症状を有する場合は、症候性 PBC と呼ぶ。これらの症状を
欠く場合は無症候性 PBC と呼び、無症候のまま数年以上経過する場合がある。
(2)血液・生化学検査所見
症候性、無症候性を問わず、赤沈の亢進、血清中の胆道系酵素(アルカリホスファターゼ、γ
GTP など)活
性、総コレステロール値、IgM 値の上昇を認め、抗ミトコンドリア抗体(antimitochondrial antibody:AMA)が高
頻度に陽性である。IgM 値、総コレステロール値の上昇も伴うことが多い。
(3)組織学的所見
肝組織では中等大小葉間胆管ないし隔壁胆管に慢性非化膿性破壊性胆管炎(chronic non-suppurative
destructive cholangitis:CNSDC)あるいは胆管消失を認める。
連続切片による検索で診断率は向上する。
(4)合併症
高脂血症が持続する場合に皮膚黄色腫を伴う。シェーグレン症候群、関節リウマチ、慢性甲状腺炎などの
自己免疫性疾患を合併することがある。
(5)鑑別診断
慢性薬物起因性肝内胆汁うっ滞、肝内型原発性硬化性胆管炎、成人性肝内胆管減少症など
(6)診断
次のいずれか1つに該当するものを PBC と診断する。
①組織学的に CNSDC を認め、検査所見が PBC として矛盾しないもの※
②AMA が陽性で、組織学的には CNSDC の所見を認めないが、PBC に矛盾しない(compatible)組織像を示
すもの※
③組織学的検索の機会はないが、AMA が陽性で、しかも臨床像(自覚症状、血液・生化学検査所見、合併症
を総合したもの)及び経過から PBC と考えられるもの
※検査所見が PBC として矛盾しない:血液所見で慢性の胆汁うっ滞所見(ALP、γGTP)
※PBC に矛盾しない組織像:胆管消失、肉芽腫など
- 42-