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社会保障 (56 ページ)

公開元URL https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20221107.html
出典情報 財政制度分科会(11/7)《財務省》
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米国における薬価の見直し
○ 米国では物価上昇の中で国民負担を軽減するため、特例的に医療保険(メディケア)の薬価を引き下げる法
案を成立させた。
◆バイデン米大統領の一般教書演説(2022年3月1日)(抄)
「インフレに対抗する1つの方法は、賃金を下げ、アメリカ人をより貧しくするこ
とだ。しかし、私はインフレと戦うもっといい計画を持っている。

◆米国処方薬価改革(2022年8月16日成立)のポイント


メディケア(高齢者等向け公的医療保険)に対し製薬会社との価格
交渉を行う権限を付与

賃金を下げるのではなく、コストを落とすのだ。・・・
インフレと対峙する私の計画は、あなたの(生活)コストを下げ、債務を
減らすだろう。・・・

ー 従来は価格交渉禁止。製薬会社は自由に価格設定が可能

第1に、処方薬のコストを削減する。インスリンを見てほしい。米国人の10
人に1人が糖尿病を患っている。・・・

ー 2023年以降、支出総額が大きい10~20の処方薬について、

・・・20万人いる若い1型糖尿病患者のために、インスリンの費用上限を月
額35ドルにしよう。そうすれば誰もが買えるようになる。

であり、米国の薬価上昇の一因とされていた

交渉を開始予定(交渉後の価格は2026年以降適用開始)



それでも製薬会社は十分に収益を上げられるだろう。そして、バージニア州が
既に実施しているように、メディケア(高齢者向けの公的医療保険)に処
方薬の値下げ交渉をさせよう。」

インフレ率以上に値上げされた薬について、製薬会社に対しインフレ率
との差分をメディケアに返還させる仕組みを導入
など

(出所)日本経済新聞(2022年3月2日)

(参考)米国の公的医療保険制度
• 65歳以上の高齢者、身体障害者、末期腎不全患者を対象
メディケア

• パートA(入院治療等が対象)、パートB(外来診療等が対象)、パートD(処方薬が対象)が存在
• 連邦政府が運営

メディケイド

• 低所得者を対象(州によって受給資格等が異なる)
• 州政府と連邦政府が運営
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