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資料2-4 緊急承認された医薬品の市販後安全対策について[10.9MB] (95 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_36611.html
出典情報 薬事・食品衛生審議会 薬事分科会医薬品等安全対策部会(令和5年度第2回 11/30)《厚生労働省》
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ゾコーバ錠(4)
薬剤名等
ボセンタン水和物

臨床症状・措置方法

機序・危険因子

本剤の血中濃度が減少
し、作用が減弱するお
それがある。また、ボ
センタン水和物の血中
濃度が上昇し、副作用
が発現しやすくなるお
それがある。

ボセンタン水和物の
CYP3A 誘導作用によ
り、本剤の代謝が促進
されるおそれがある。
また、本剤の CYP3A
に対する阻害作用によ
り、ボセンタン水和物
の代謝が阻害される。

中程度の CYP3
A誘導剤 本剤の血中濃度が減少 こ れ ら の 薬 剤 の
エファビレンツ、エト し、作用が減弱するお CYP3A 誘導作用によ
ラビリン、フェノバル それがある。
り、本剤の代謝が促進
ビタール、プリミドン
されるおそれがある。

メトトレキサート

メトトレキサートの血
中濃度を上昇させ、中
毒症状(口内炎、汎血
球減少)が発現するお
それがある。

i
n vi
t
ro 試験より本
剤は OAT3阻害作用
を有することが示唆さ
れており、メトトレキ
サートの尿中排出を遅
延させるおそれがあ
る。

表 161 反復投与時の薬物動態パラメータ
投与日

例数

Cma
x※1
(
μg/
mL)

Tma
x※2
(
hr
)

※1
AUC0τ
(
μg・hr
/
mL)

T1/2※1
(
hr
)

1日目

8

2
2
.
3
(
14
.
8)

2
.
50
(
1.
50
,8
.
00
)

3
72
.
9
(
1
2
.
0
)

-

常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこ

5日目

7

2
8
.
1
(
15
.
6)

2
.
0
0
(
1.
00
,8
.
00
)

5
18
.
3
(
1
3.
0
)

5
1
.
4
(
1
9
.
0
)

と。

※1:幾何平均値(%変動係数)
※2:中央値(最小値、最大値)

11
.副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異

11.1重大な副作用
*11.1.1アナフィラキシー(頻度不明)

16.2吸収

11.2その他の副作用

16.2.1食事の影響

種類\頻度

5
%以上

1〜5%未満

1
%未満

過敏症

発疹

消化器

悪心、嘔吐、下
痢、腹部不快感

精神神経系

健康成人 14例に本剤(エンシトレルビルとして 375mg)を空腹

頻度不明

時又は高脂肪・高カロリー食摂取後に単回経口投与注したときの

そう痒

を表 162に示す。
薬物動態パラメータ 3)
表 162 3
75mg単回投与時注の薬物動態パラメータ

頭痛

代謝

脂質異常症

その他

HDLコレステ トリグリセリド 血清鉄上昇
ロ ー ル 低 下 上昇、ビリルビ
ン上昇、血中コ
(1
6.
6
%)
レステロール低


食事
条件

例数

Cma
x※1
(
μg/
mL)

Tma
x※2
(
hr
)

※1
AUC0i
nf
(
μg・hr
/
mL)

空腹時

1
3

2
1
.
4
(
2
3.
5
)

2.
50
(
1
.
50
,4.
0
0
)

1
23
6
(
2
3
.
2
)

食後※3

14

20.
0
(
16
.
4
)

6.
0
0
(
1.
5
0,1
6
.
00
)

1
5
3
8
(
15
.
8
)

※1:幾何平均値(%変動係数)
※2:中央値(最小値、最大値)
※3:高脂肪・高カロリー食

14
.適用上の注意
14.1薬剤交付時の注意

16.3分布

PTP包装の薬剤は PTPシートから取り出して服用するよう指導

エンシトレルビルのヒト血清蛋白結合率は、97.
7〜98.
7%であっ

すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ

た 4)
(i
nvi
t
r
o)。

刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発

16.4代謝

することがある。

健康成人にエンシトレルビル

フマル酸(懸濁剤)を単回経口投

15
.その他の注意

与注したとき、血漿中では主に未変化のエンシトレルビルが検出

15.2非臨床試験に基づく情報

され、代謝物としてエンシトレルビルのクロル付加体が検出され

カニクイザルに本薬を 2又は 4週間反復経口投与した毒性試験に

た。尿中では主に未変化のエンシトレルビルが検出され、代謝物

おいて、臨床曝露量の 8倍相当以上で、肝臓門脈、胆嚢、肺/気

としてエンシトレルビルのトリアゾール脱メチル体が検出され

管支等に単核細胞主体の炎症性細胞浸潤が認められている 1)。

た 5)

また、i
nvi
t
r
o 代謝試験の結果、尿中の代謝物であるエンシトレ

16
.薬物動態

ルビルのトリアゾール脱メチル体は、CYP3Aを含む複数の CYP

16.1血中濃度

分子種により生成されると推定された 6)


健康成人女性 8例に本剤を 5日間空腹時反復経口投与した(エン

16.5排泄

シ ト レ ル ビ ル と し て 1日 目 は 375mg、 2日 目 か ら 5日 目 は

健康成人男性 20例にエンシトレルビル

125mg)ときの血漿中濃度推移を図 161に、薬物動態パラメー

フマル酸(懸濁剤)を

エンシトレルビルとして 250〜1000mgで空腹時単回経口投与 注

を表 161に示す。
タ 2)

したときの、投与後 144時間までの尿中排泄率は 16.
0〜21.
8%で
あった 5)

16.7薬物相互作用
16.7.1Invitro 試験
エンシトレルビルは CYP3Aを時間依存的に阻害し、CYP2B6及
び CYP3Aを誘導する。
また、エンシトレルビルは P糖蛋白質(Pgp)及び乳がん耐性

95

(4)