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資料3-1 臨床における実務実習に関するガイドライン(薬学教育モデル・コア・カリキュラム(令和4年度改訂版) 対応)(薬学教育協議会提出資料) (27 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/shiryo_240205.html
出典情報 新薬剤師養成問題懇談会(第23回 2/5)《厚生労働省》
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3-3-2

実習施設での学生指導内容

実務実習は、医療現場で継続的に患者・生活者を担当することで、大学での学びの理解を
深めるとともに、医療人としての考え方や心構えを体得する機会である。実習施設では、認
定指導薬剤師の下、学生が医療現場での実践を通して学生自身の能動的な学修を促し、臨床
の実践的能力を習熟させていく必要がある。そのためには、個々の患者・生活者を担当し、
薬物治療や地域での活動の経験を積み、振り返りを促し、最適な薬物治療の提案や、患者教
育、情報提供、モニタリングの実施等について、指導者とともに検討する中で、個々の薬物
治療等において、何が課題で何を行えばよいかを学生に考察させ、考察の足りない部分や理
解不足なところを気づかせることで、学生のより高いレベルの「学修目標」の到達を支援す
ることが重要である。

■コラム 1 分間指導法 One Minute Preceptor Model/Six Micro-skills
実務実習は、On the Job Training であり講義などの知識供給型の学修に比べ、学修者の能動的
な学修を促すことが出来る。学修者は、医療現場等において実践の中で発見した課題を解決する
ために学修(文献を調べる,大学での学修を復習する等)し,学修した内容を過去の経験と有機的に
結びつけ理解を深め、得られた新たな知識や技術を直ぐに実際の問題の解決に活用することが望
ましい。この時、学修や実践の記憶が薄れないうちに学修者自身の考えを述べ、適切なフィードバッ
クを受ける機会をもつと、より学修効果があがる。短い時間の中で、学修者の意見や考えを尋ね、効
果的・効率的にフィードバックする方法の 1 つに 1 分間指導法がある。
Step 1 : Get a commitment (学修者の考え・意見を聴く)
どのように考えたのかな?
Step 2 : Probe for supporting evidence (学修者の考え・意見の根拠を聴く)
どうしてそう思ったのかな? どうしてそう考えたのかな?
Step 3 : Teach general rules (広く応用可能な原則、一般論を示す)
こういう時は、~だね。一般的には~だね。
Step 4 : Reinforce what was done right

(正しくできたことを強化する)

特に、~の点は良かったね/感心したよ。
Step 5 : Correct mistakes (誤りを修正する)
次は、~しようね。
Step 6 : Identify next learning steps (次の学修段階を明らかにする、次の学修を勧める)
次は何を学修する必要があるかな? 次はこれを学修しようね。
Neher J O, et al. A five-step “microskills” model of clinical teaching. J Am Board Fam Pract. 1992; 5(4): 419-24.

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