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会議資料[11.8MB] (63 ページ)

公開元URL https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_41758.html
出典情報 医療用から要指導・一般用への転用に関する評価検討会議(第28回 7/26)《厚生労働省》
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<日本臨床内科医会

見解>

(別添様式)

スイッチOTC医薬品の候補成分に関する見解
1.候補成分に関連する事項
候補成分
の情報

成分名
(一般名)

ツロブテロール

効能・効果

せき、喘鳴(ぜーぜー、ひゅーひゅー)を伴う咳、たん

2.スイッチOTC化の妥当性に関連する事項
1.OTCとすることの妥当性について
【薬剤特性の観点から】
β2刺激薬は気管支拡張作用、粘液腺毛クリアランスを促進すること
で咳、痰を軽減する作用がある。
【対象疾患の観点から】
気管支喘息、急性気管支炎、COPD(慢性閉塞性肺疾患)に効果があ
る。
【適正販売、スイッチ化した際の社会への影響の観点から】
・スポーツドーピング対象薬である
・self medication による医療費削減効果

スイッチ
OTC化の
妥当性

〔上記と判断した根拠〕
既にβ刺激薬のOTC薬としてトリメトキノールがある。単独薬剤と
して風邪薬の成分に含まれている。トリメトキノールは内服薬である
が、ツロブテロールは貼付薬でしかも単独薬剤である。貼付薬は経皮
的に血中から吸収され即効性がある。
多くの医師が漫然と使用することで気管支喘息の治療の遅れ、心疾
患への悪影響を懸念しOTC化には反対であった。呼吸器専門医からは
気管支喘息ではβ2刺激薬は単独では使用せず、成人の場合はICS
(ステロイド吸入)か小児の場合はLTRA(ロイコトリエン拮抗薬)が
第一選択であり、β2刺激薬単独では使用しないので、気管支喘息病
名は効能から外した方が良いのではないかと意見もあった。一方で気
管支喘息で使用している薬をOTCで使用しないのはおかしいという意
見もあった。小児科をみている先生は母親たちが間違った使用で喘息
重積発作を見逃して命に関わることにならないかという危惧が多かっ
た。
少数意見としてはOTCになることで海外の旅行者が使用し心疾患を
発症した場合の責任問題(海外では承認されていない薬剤)、一方で
医療過疎地域における治療機会の公平化に繋がるのではないかという
意見もあった。

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