○調剤(その1)について-5 (120 ページ)
出典
公開元URL | https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00098.html |
出典情報 | 中央社会保険医療協議会 総会(第483回 7/14)《厚生労働省》 |
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○ 経管投与患者に対し、簡易懸濁法により薬剤投与が実施されている場合がある。
○ 簡易懸濁法には、治療薬選択範囲の拡大、薬剤によるチューブ閉塞の防止、配合変化の回避等のメリットがある。
簡易懸濁法とは
錠剤粉砕・カプセル開封をせずに、投与時にお湯(約55℃)に入れて崩壊・懸濁を待ち(10分程度)、
経管投与する方法。
徐放性製剤などを除き、多くの錠剤
は消化管内で崩壊・懸濁する。
お湯に入れてこの状態にして
投与するのが簡易懸濁法
簡易懸濁法のメリット
① 治療薬選択範囲の拡大
④ 配合変化の回避
錠剤・カプセル剤の中で、簡易懸濁法で経管投与できる薬品は約91%
と多く、治療の幅を広げることができる。(粉砕法では約58%)
錠剤のまま保管するため、保存期間中の配合変化を回避できる。
(複数の薬剤を粉砕・混合した場合は、保管期間中に配合変化を
起こす薬剤もある)
② 患者QOL低下の防止・向上、医療者の負担の軽減
各薬剤の簡易懸濁時のチューブ通過性データがあるため、薬剤による
チューブ閉塞が防止でき、患者QOLの向上や医療者の負担軽減につなが
る。また、簡易懸濁法では細いチューブも利用できるため、患者QOLの向
上につながる。
⑤ リスクマネジメント
③ 医薬品の安定性保持
錠剤のまま調剤するため、中止・変更があった場合、薬品ごとに対応が
可能である。(粉砕では粉末を混合するので、特定の薬剤のみを中止・
変更することは困難で再調剤が必要)
投与直前まで製品包装のまま保管でき、薬剤の安定性が確保できる。
(粉砕では、製品包装から取り出し、粉砕後に再分包が必要)
錠剤を識別コードで確認することでき、誤投与のリスクを回避できる。
(粉砕は粉末になるので鑑査が困難)
⑥ 経済効果
昭和大学薬学部教授 倉田なおみ氏 提供資料を一部改編
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